久しぶりに試写会に行かせていただきました。

10月31日公開作品です。


映画館を漂流中。-風が強く吹いている


「風が強く吹いている」

高校時代の致命的なケガで、エリートランナーの道をあきらめたハイジ(小出恵介)は、寛政大の4年生。

ハイジは、学内で野宿していた新入生カケル(林遣都)を強引に誘い、超オンボロの竹青寮に誘い込んだ。

そこは一応、陸上部の寮という肩書きがあったものの、住んでいるのは陸上に縁遠い人間ばかり。

司法試験に合格したガリ勉、25才のニコチン中毒の留年生、超の付くマンガオタク、アフリカからの留学生‥‥。

とりあえず、野宿よりはマシだと、そこに住むことにしたカケル。

そのカケルの歓迎会の席で、ハイジはとんでもないことを言い出した。

「これで10人揃った!みんなで箱根駅伝を目指そう!」と。

あっけにとられる寮生たちだったが、なぜかハイジの顔は自信に満ち溢れていた‥‥。



久しぶりに清々しいスポ根ものを観ました。

面白かったですよ。

大森寿美男監督は、緩急の付け方が抜群にうまいですね。

笑わすところとグッと来させるところを、絶妙なタイミングで入れてくるのでテンポが良く、2時間を超える作品だったんですが、全然長く感じなかったです。


「素人集団がいきなり箱根を目指すなんて、そんなアホな」

と思ったりもしましたが、観ると分かりますけど、ストーリー的にも無理なく受け入れられましたし。

いや、それでも専門家からしたら無茶かもしれませんが、そこは映画ですから。多少は。ねぇ。


主演の小出恵介さんの爽やかさがデカいですね。

何の曇りもなく駅伝に打ち込むハイジを、嫌味なく好演しておられました。

この役をサラッとこなす人は、なかなかいないかもですよ。

林遣都さん演じる孤高の天才ランナー・カケルとの対比も面白かったですし。


詳しくは書けないですけど、僕的な感動のピークが、いったん中盤に来てしまいまして。

その後も良かったんですが、そこを超えなかったのが、個人的には惜しかったですね。

そこで終わっても‥‥とも思ったんですが、そこで終わってたら終わってたで、「もっと観たかったのに‥‥」とか言いそうっすけどね。僕みたいなヤツは。


どれってことはないんですが、最近は感動の押し売りのような映画もある中、これは爽やかさが素直に受け入れられる作品でした。

今年後半の注目作ではないでしょうか。



☆こんな人におすすめ

 ・爽やか青春スポ根物好き

 ・箱根駅伝ファン

 ・汗かきイケメンフェチ


(10月31日公開)