冷蔵庫マンもおすすめのこの作品。


映画館を漂流中。-不灯港


寂れた港町で漁師として働く万造は、平屋の一軒家に一人暮らしで独身。

寡黙な万造は友達も少ない。

たまの楽しみと言えば、スナックで一人、酒を飲むこと。

平然とそんな毎日を過ごす万造だが、本心ではそんな生活が寂しくて仕方がなかった。

そんなある日、万造は自分の家に、誰かが忍び込んでいる形跡を発見する‥‥。



いや~、地味な映画です。

地味ですけど、惹きつけられましたね。

決して感情的にならない言い回しと、クサすぎるセリフ、不器用な間。

万造だけじゃなく、ヒロイン(?)の美津子や、他の登場人物もみんなそんな感じで。

その独特の演出が、この作品に妙な迫力とユーモア感を持たせておりました。

最近は、感情表現を過剰にする作品が多いですから。

だからこそ、こういう真逆の朴訥な表現をする映画が新鮮に感じましたね。


こういう、正直者がバカを見るようなストーリーは僕は好きではないんですけれども。

ラストも、救いがあったのかなかったのか、ハッキリしなかったですし。

個人的には、ラスト付近が間延びしていた気がしたので、もうちょっと早い段階で終わらせても良かった気がします。

素人が偉そうにすんまへん。


世界観も映像の感じもかなり古めかしかったので、実は昔の作品なのかと思って後で確かめたら、ちゃんと2009年の作品でした。

そこまで古っぽくする必要があったのかどうかは謎ですが。

なんか、昭和の映画館にトリップしたような気分になりましたね。


冷蔵庫マンが言ってこなければ、僕はこの作品を知りませんでした。

一般受けはしないかもしれませんが、映画好きの一人としては、この作品を観ておいて良かったと思います。

よく、つまらない映画を勧めてきては僕に叱られている冷蔵庫マン(48才)ですが、今回は叱るのは見送りにしておきます。(上から目線)



☆こんな人におすすめ

 ・朴訥な邦画好き

 ・嫁募集中の漁師さん

 ・冷蔵庫マンに騙されてもいい