死体現場のお掃除屋さん。


映画館を漂流中。-サンシャインクリーニング


ローズは30代半ばのシングルマザー。

ハウスクリーニングの仕事をしながら、小学生の息子・オスカーを育てている。

妹・ノラにオスカーを預け、不動産業の資格取得講座に出かけると言っては、元恋人で不倫相手の刑事・マックとモーテルで落ち合っていた。

そんなこんなで、貧困な生活からはいつまでたっても抜け出せず。

ある日、事件現場を清掃する仕事は大金が稼げると教えられたローズ。

嫌がるノラを無理矢理巻き込み、犯罪や自殺現場の清掃業を、見よう見まねで始めてみるが‥‥。



基本はコメディベースなんですが、全体的に重かったですね。

いえ、死体現場とかの描写がグロかったとかではなく、追い込まれるローズの精神状況が。

頑張れば頑張るほど裏目に出るローズが、観てていたたまれなくて。

救いのあるラストだったので、後味は悪くなかったですが。

あ、死体現場はそんなにグロくなかったので、血嫌いの人でも大丈夫な範囲ですよ。

もっとそこを求めるマニアさんには物足りないかもですが。


ローズが主役なんで、ローズ自身のことは描ききられていてよかったんですが、他にも、息子の素行のこととか、掃除用品屋のおじさんのこととか、妹と友達(?)のこととか、ワケありげなことを散りばめられているわりに、それらが特に片付けられていませんでして。

気にならない人もいるでしょうけど、僕は気になっちゃいましたね。

そこはもったいなかったです。


でも、重めではありますが、ちょっと前向きになれる作品ではありました。サンシャイン!←意味なし


ちなみに、全米で4館だけの公開で始まったのが、口コミで拡がり、異例の大ヒットになった作品だそうです。

なんかそういうの、ワクワクしますな。

日本では「キサラギ」が結構それに近かったような。

そういう「隠れた名作」的作品を、どんどん日本に入れて下さい。映画界の偉い人。



☆こんな人におすすめ

 ・前を向きたい人

 ・最近ついてないな~

 ・死体現場好き