「ゲキ×シネ」とは演劇の映像を映画館で楽しんじゃおうというものです。

今回は劇団☆新感線のロックミュージカル「五右衛門ロック」が登場。


映画館を漂流中。

時は豊臣秀吉の世。

稀代の大泥棒・石川五右衛門(古田新太)は、ついにお縄となり、釜茹での刑に処される。

しかし、五右衛門は仲間たちの仕掛けにより生き延びていた!

そこに現れる、謎の南蛮人の商人たち。

彼らに乗せられた五右衛門一味は、南の果ての島に眠る神秘の石「月生石」を求めて船出するのであった‥‥。



以前、ゲキシネの「朧の森に棲む鬼」を観まして。

実は、その時からゲキシネにすっかりハマッてしまい、この「五右衛門ロック」も楽しみにしていたんです。

舞台の評判もかなり良かったみたいで、僕も観たかったんですが観れずでしたし。

それがまさか、試写会で観れるとは‥‥幸せっす!


いや~、期待を上回るくらいのド迫力で、めちゃくちゃ面白かったですよ。

実際の舞台と同じく、休憩をはさんで3時間の長編だったんですが、本当にアッという間でした。

「いや、演劇は生の方がいいでしょ」

と思ってるあなた。1回観るべきです。

確かに、生の舞台は素晴らしいと思います。

でも、舞台と決定的に違うところは、キメの顔とか、微妙な表情がちゃんとアップで分かるところなんですよね。

それに、映画館の大スクリーンと大音響で観ると、生に近いくらいの臨場感も味わえますし。


「いや、それでも‥‥」と思う人もいるでしょう。

料金・2,500円。前売り券なら2,000円。

演劇のチケットに比べれば、かなり割安でしょ?


江口洋介さんや松雪泰子さん、森山未來さんは、映画・ドラマなどではお馴染みなんですけど、舞台でもがっちりできちゃうんですね。

一流の役者さんたちですし、当たり前か。

江口さんは持ち前の明るく豪快なキャラで。

松雪さんは本当にセクシーで。

特に森山さんは、歌もダンスもうまいし、アクロバティックなアクションやらタップなんかも完璧にこなしてらっしゃいました。

すごいっすな。

モテるでしょ?いや、モテるよ。

それでモテなきゃ夢がないよ!


他の出演者のみなさんも、一人ずつ名前を挙げていけばキリがないほど、みなさん素敵でございました。

中でも、古田新太さんの圧倒的な存在感はすごかったっす。


あ!劇中に、やたらメタル的シャウトの素晴らしい人がいるな~と思ったら、知る人ぞ知るメタルバンド「SoWhat?」のボーカル・冠徹弥さんでした。

あいかわらずバカうまでしたね~。

最近の活動は失礼ながら存じ上げなかったのですが、まだ歌ってらっしゃったのが何か嬉しかったです。

映像的には、ちょっとカメラが近過ぎなんじゃないかと思うところがしばしば。

確かに、演劇鑑賞とは違うところを観たいですけど、あまりに近くて分かりづらく、もったいないなと思ったところもあったので。

あと、たまにアクションシーンでスローになったりする効果が入ったりもしたんですが、そこもいらないと思いましたね。僕は。

役者さんが演じるスピードで観させて欲しかったです。


そんなこんなですが、本当に楽しめる作品でした。

世界に誇れる日本のエンターテイメント作品じゃないですかね。

映画ファンにも演劇ファンにも観ていただきたいですな。



☆こんな人におすすめ

 ・3時間ちょっと空いた人

 ・これを舞台で観た人

 ・これを舞台で観てない人も


(東京・大阪で5月16日より公開。秋から全国で公開)