三国志「赤壁の戦い」を描いたジョン・ウー監督2部作の後編です。
長江を挟んで対峙している曹操軍と孫権・劉備連合軍。
曹操軍80万、連合軍5万足らずという圧倒的戦力差がある中、孫権軍の水軍大都督・周瑜と劉備軍の軍師・孔明は、勝つための戦略を練り続ける。
そんな中、孫権の妹・尚香は、男装して曹操軍に潜入し、その戦力を探るが‥‥。
前作が壮大な前振りとキャラ紹介で終わってしまった印象なので、前後編というよりは、こちらが本編ですね。
PartⅠは序章です。きっぱり。
しかも、このPartⅡの冒頭には、PartⅠの大まかなダイジェストがサクッと入れられてまして。
PartⅡから観る人にも安心の作りになっております。
じゃあ、PartⅠって‥‥ねぇ。どうなのよ。
前作に引き続き、今作も2時間半の長編でした。
でも、ちょっと長く感じましたね。合戦のシーンからさっそく始まるのかと思いきや、なかなか戦いも始まらず。
PartⅠのように、人間模様や訓練のシーンがしばらく続くので、中盤までは観ててじれったかったです。
こういう歴史物って2パターンあると思うんですよね。個人的には。
史実通りにリアリティ重視で作るのか。
独自の解釈と演出を入れてエンターテイメント性重視にするのか。
この作品は後者なんですけど、妙に前者っぽいところもありまして。
そのせいか、結果的にどっちつかずになってしまっていた気がします。
もしくは、迫力の合戦シーン重視なのか、人間模様重視なのか決めてもらえると、もっと見やすかったんじゃないかと。
結局、いろいろ盛り込んじゃったがゆえに、前後編で5時間を超える長編になったんでしょうね。
ギュッとまとめりゃ3時間くらいの1本になりませんでした?
ま、今どきは3時間でも長編ですけど‥‥。
ただ、合戦のシーンはさすがにド迫力でしたよ。
船と船とのぶつかり合い。
疾走する炎。
命をはった兵士たちの突撃。
手に汗握る展開でした。
ここは映画館の大スクリーンで観る値打ちありですよ。そりゃあもう。
というわけで、そろそろ「何部作!」という作りはやめて下さい。できれば。
☆こんな人におすすめ
・三国志マニア
・派手な合戦シーン好き
・今回は尚香より小喬
(4月10日公開)