超売れっ子放送作家・鈴木おさむさん脚本の映画です。

ハンサム☆スーツ

料理の腕は天下一品の琢郎(塚地武雅)は、気は優しいがデブでブサイクで女性には全くモテず。

女っ気はないが、母親の残した定食屋を継いで楽しく働いていた。

ある日その店に、心優しい美女・寛子(北川桂子)がバイトの面接にやって来る。

一目惚れした琢郎は即採用。一緒に張り切って働くが、結局はあっけなくフラれてしまう。

自分がモテないのはブサイクな見た目のせいだと、ひどく落ち込む琢郎。

そんな時、偶然フラリと立ち寄った洋服屋で、着るだけで男前になれる「ハンサム・スーツ」を勧められるのでした‥‥。



なんとなく想像してらっしゃった方も多いでしょうが、「人間は見た目より中身だ!」という、ヘタをすると説教くさくなりそうなテーマなんですけど、それがあまり嫌味なく観れる作品でした。

ブサイクブサイクと言っても、そのブサイク役が塚地さんと森三中・大島さんの、人の良さがにじみ出たコミカル顔が、コンプレックスからくる悲壮感を薄れさせてくれていたからでしょうか。


男前とそうじゃない人の差って、見た目だけじゃなく仕草の一つ一つもあると思うんですけど、谷原章介さん(塚地さんのハンサム変身後)のブサイク演技は、あまり違和感がなかったですね。素敵。

あの爽やかな男前さんに白目むかれて変顔された日にゃあ、そりゃあ笑っちゃいますな。



ここからは軽いネタバレになるんで、読む方は御注意を↓


ただ、終盤での、大観衆の中のシーンでの琢郎の行動は「?」でしたね。

見てて、そこがど~しても違和感だったんですよね。

それと、寛子の正体の件はちょっと振り過ぎじゃないかなと。

気付かせようとしていたのかもしれませんが、僕的にはあのパターンなら、もっと振らずに、最後に「ああっ!」と言わされたかったです。


↑ネタバレ終了



この作品、主題歌の「マイレボリューション」を筆頭に、80年代あたりのJポップの名曲がふんだんに使われておりまして。

僕ら世代の人間には、いやが上にもテンションがグッと来ちゃいますね。

ただ、マイレボリューションの作曲家さんが、今ちょっと残念な状況になっちゃっているのが少し寂しいですが‥‥それはさておき。


でも、同じような「ブサイク→二枚目」のギャップを描いた作品なら、「カンナさん大成功です!」の方が好きかな~。

もちろん、こちらはこちらの魅力がありましたが。


サクッと笑って、明るい気持ちで帰りたい時にはピッタリな作品ではないでしょうか。



☆こんな人におすすめ

 ・自分の見た目にコンプレックスがある人

 ・80年代Jポップ好き

 ・白目の谷原さんが見たい!