舞台は昭和18年。
戦争が激化し、六大学野球は解散に。
しかし、早稲田大学の野球部は、顧問の飛田(柄本明)の元、変わらず激しい練習を続けていた。
そんな中、ついに学徒出陣命令が。
数日後、慶応の学長が自ら飛田の元へ。
学生たちが戦地に赴く前に、最後の思い出として早慶戦をやらせてやりましょうという、試合の申し込みにやって来たのでした。
この手の話に弱いんですよね、僕。
野球もしたい、勉強もしたい、恋もしたい、人生はこれからという20才そこそこの若者たちが、お国のためにと、愚痴の一つも言わずに戦場に赴いて行くんです。
そんな悲しくも勇ましい若者たちの物語を、ボヘーとした顔で涼しい映画館で観ている自分。
恥ずかしくなりますな。
もっと観ますけど。映画。
ただ、細かいところは結構気になったりもしまして。
まず、早慶戦の重みがそんなにピンと来ないというか。
早慶戦の中継を日本中がラジオで聴いていたとか、プロ野球よりも大学野球の方が盛り上がっていた時代があったという噂は、耳にしたことはあったのですが。
なにぶん、まだまだ若造なもんで。
そこがもっともっと盛り上がっているという感じの演出をしていただければ、こちらとしても観やすかったんですけど。
と言うか、そもそもなんで「ラストゲーム」なんて横文字タイトルなんでしょうねえ。戦時中の話なのに。
「最後の早慶戦」じゃダメだったんでしょうか?
あと、「早慶戦をやるかどうか」というところを軸に話が進んで行くのですが、タイトルからやるであろうことは予想できちゃってますからねぇ。
の割には、すんなりやることが決まった気がしまして。
もっとドラマチック感が欲しかったですね。僕は。
でも、戦争の悲しさと、若者や先生たちの野球に対する情熱は十分に伝わってくる作品でしたよ。
飛田先生の、教え子たちへの深い愛情に泣きそうにもなりましたし。
そんな熱さを、北京五輪の野球日本代表からも感じたかったです‥‥それはもういいか。
☆こんな人におすすめ
・戦時中の若者を描く映画好き
・早稲田・慶応OB
・渡辺謙ジュニア・渡辺大に注目