「オレの味方はオレだけだ。」
スパイク・ジョーンズ監督らしいインディーズテイストでビターな大人向けのファンタジー。
《手に負えない子供》のメタファーであろう「かいじゅうたち」の声が、ジェームズ・ガンドルフィーニとかクリス・クーパーとかフォレスト・ウィッテカーとか、みんな現実もワル顔な役者ばかりで面白い。
原作の絵本もかなり良い感じのイラストと世界観で素晴らしい。
さらに、映画版は幼いころ誰もが感じていた《孤独感》とか《切なさ》とか《儚さ》が、子供の目線でしっかり描かれている。
『ネバーエンディング・ストーリー』+ブラックな世界観で、子供が大人の世界に迷い込み「現実の社会を垣間見た」様な、そんな感覚の異世界。
「父親不在」の、なんだか寂しい気持ちや、言葉にできない不安や不満などが「不思議な世界の入り口」を呼び寄せたという雰囲気があり、スピルバーグ作品風でもある。
かいじゅうたちの「フカフカ感」やストーリー展開も含めて、これはまさに《実写版トトロ》。
「食べちゃいたいくらい好き。」
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