〜十六夜〜







昨夜と同じように上る月


昨夜は満月


今宵は十六夜


少しだけ欠けた月は


なんだか寂しげだ




みんな満月を喜んで


見上げるけど


次の日の月の存在を 


忘れてしまう


寂しいのは月だけじゃない


寂しいのは私も一緒




あなたは私の気持ちを知らない


私はあなたへの気持ちを


隠してる


いつまで経っても平行線




月は欠けても


また満ちる


失うものがない私は


何も得るものもない




十六夜はひっそりと


夜空を上る


私は月明かりの下


密かにあなたを想う


届かないと知ってるから


この想いは


誰にも告げぬまま


終わりを迎えるだろう