craving







夢を見る力が


もぅ ないの


なんの楽しみも


もぅ 見つけられない


あなたが去った去年の冬から


私の目に映るのは


灰色の世界だけ


瞳の輝きを失ってしまった




あなたの事が


忘れられないの


忘れたくても


忘れられない


あなたが去った去年の冬から


時が止まったまま


季節の移ろいも


感じられない




カレンダーさえ


変える気になれず


私はずっとあの冬の日に


囚われて動けない




膝を抱えて流す涙は


いつも冷たい


やわらかなあのぬくもりは


もう私のものじゃない


分かっているのに


振り切れない


美化されてゆく思い出


まぼろしと化したあなたを


渇望して彷徨う