〜時〜






終わりの時を知らせるように


胸の音が響く


時間を告げるあの時計のように


ただあなたを振り返る




どうしてこんな風に


なってしまったの?


理由がわかっていれば


別れずにすんだね


誰かに私の希望を託しても


残念ながら結果は変わらない




私から逃げる理由も


言い訳も全部 


薄々は分かっていた


そばにいてわからない訳


ないじゃない


そんなバカな女じゃないわ




約束なんてものとうに


忘れた


強がってみても傷は癒えない


それでも


精一杯の去勢をはってみる




見失ってしまった背中は


いくら追いかけても


戻ってこない


最初からわかっていた事




男と女なんて


簡単で単純じゃない


好きになる時以上に


別れる時はパワーがいる




終わりの時を知らせるように


静かに夜が明ける


それを待っていたように


あなたが去っていった


気配がした