産後1日目 

ーーーーーーーーーーー



救急搬送の準備ができ

救急車に乗る。



頭の中が真っ白

呆然とするとはこういうこと

って感じ。




昨日私は出産して

何でこんなことになっているんだろう。

夢であるかのように、ふわふわした感覚で

何も考えられなかった。




とにかく不安で、悲しくて。

何でこうなってしまったんだろう

数日前に検診で来た時に

保育器が救急車に乗せられて搬送する場面を見ていた。

お母さん、辛いだろうな…

そんな風に思って見ていた。


まさか自分も同じ立場になって今こうしていることが、信じられなくて


よくわからないまま

とにかく言われるがままに

救急車に乗った。








私に説明をして下さった小児科の女医さんも

同乗して下さった。




救命隊員の方が小児科医に対して

書類に記入された確認事項を読み上げる。



「呼吸異常、筋緊張低下、黄疸…」

と、その先を読み上げようとした時



👩‍⚕️「あ、もうそれで、大丈夫です。」

女医さんがそれ以上読まないよう止めた。






私は、その後に

【ダウン症疑い】

と書いてあったのだろうと察して

先生の配慮に

また気持ちが辛くなった。



やっぱりそうなんだ。




救急車の中で、保育器の中にいる娘がこちらを向いた時、ダウン症のような顔つきに見えた。



気持ちはどんどん落ち込んでいった。

やっぱり、浮腫みのせいじゃないんだ。





けど、昨日から検索して検索して

特徴的な点を探すけど

当てはまる箇所は多くないように感じた


だから、まだ信じたかった。




先生が私の気持ちを察して

色々な話をして下さり

どんなことも話しやすい空気を

作って下さっていたので

ストレートに聞いてみた。






「娘は、ダウン症ですよね…。」






先生は

私の心を心配してくれていた。




私が医療従事者という事を知っていて

共感してくれて

気持ちを代弁して下さった。



先生は同い年で二児の母だそうで。

自分の子どもになると

医学の知識は全く関係なく

信じたい気持ちが大きくなる

私もそうだったと。



先生の配慮が優しくて嬉しかった。

けど、本音は

違うと思うよって

否定してほしい気持ちが1番だった。





仕事で知っている知識があっても

自分の身に起きることとは

全く別もの。



そう痛感させられた

初めての経験となった。







続きます