日本で言ってはいけない(かもしれない)話とは?

 

子供にICT機器を持たせ、SNSを使えるように

することについて、一読すべき記事が読売新聞

に掲載されていました。

 

以下、一部抜粋すると、

『2015年以降、ノルウェーの学校では

デジタル端末を使った授業が急増した。

その一方で、OECD(経済協力開発機構)の

PISA(国際学習到達度調査)では

18年から22年にかけ、

読解力や数学的応用力、科学的応用力の

成績が12~33点下がり、過去最低となった』

 

との事、これから更に拡大するICT機器の

授業への導入、幼少期からの家庭での

付き合い方が非常に重要になって来る

と思われます。

 

 

 

スマホに関しては、上記のような

研究もあります。ICT機器を与える前に

十分な検討と話し合いを子供とやって

置くことが必要です。

 

 

 

<量を増やせば学力は向上するのか?>

 

今年の中学受験も2月1日まで今日を含めて

あと244日、本番に向けて何とか成績を

向上させたい、もしくは安定させたい

という気持ちが募ってくる頃かと思います。

 

気持ちはとてもよく分かるのですが、敢えて

そこで一つ注意したいのが、やる事を

足し算で増やせば学力は向上するのか?

という事です。

 

うちはSAPIXでしたけど、土特、SS、過去問

添削とやる事が増えていきますから、

むしろどうやって必要な部分のみを抽出し、

ムダな作業を減らしていくかということを

これからは考えた方が良いと思っています。

 

要は、出来なかった問題を出来るようにして

行くことが必要であって、出来る問題を

再び解くことに時間を費やす必要はない

と言うことです。

 

つまり、とにかく全部やるとか、2回、

3回と回すとかではなく、やるのであれば、

解けなさそうな問題、解けなかった問題を

復習し、解ける問題はパスしていく、

引き算の考え方で進めることが大事です。

 

当然ながら、外部模試や講座を受講する

コトも、ココロのお守りとして

必要でなければ不要です。

 

保護者はとにかくたくさんのことを

この時期やらせようと考えがちですが、

果たして本当にやる必要があるのか、

立ち止まって考えることをお奨めします。

 

ちなみにですが、記憶を定着させるための

効果的な方法、エビングハウスの忘却曲線が

有名ですが、復習タイミングや方法について

興味深い研究が行われていますのでご紹介

させて頂きますね。

 

■ 記憶能力について 山中伸弥
https://f.osaka-kyoiku.ac.jp/tennoji-j/wp-content/uploads/sites/4/2020/08/1976_1_35-38_kiokunouryoku_ProfYAMANAKA.pdf

■ 記憶の保持率と時間の関係から考える効果的な復習方法
https://f.osaka-kyoiku.ac.jp/tennoji-j/wp-content/uploads/sites/4/2021/04/45-11.pdf

 

<”ひらめく”って何だろう?>

 

“地頭の良さ”という得体の知れないもの

という言葉が以下の記事内にありましたが、

 

 

人は"ひらめく"時、デフォルトモードネットワーク

という脳内のネットワークが活性化して

脳内の記憶が”パッ!”と繋がるんだそうです。

 

ーー→ドンッ←ーー 

 

しかし、その為には、

暗黙知=ベースとなる知識を

蓄積しておくことが必要なんだそうですから、

過酷な夏休み中に、ゴウンゴウンと

詰め込むことも、本番で"ひらめく"ためと

考えれば、無駄ではないのでしょう。

ちなみに、このネットワークが繋がるためには

緊張し過ぎず、脳が適度にリラックスした

状態が良いとのこと…。

 

 

受験本番中にリラックスって、それはそれは

難しそうですけど、その高みを目指して

登ってみないと分からない価値がそこには

有るのかも知れませんね。

 

 

 

 

ランチェスター『時間の法則』と

スパイラルメソッド

 

フレデリック・ウィリアム・ランチェスターという

英国の技術者が唱えたランチェスターの法則の

中に広域戦で用いられるN2乗法則があります。

 

(戦闘力)=(武器の性能)×(兵力数)^2

というものですが、この考え方を学力に転じ、

 

(学力)=(才能)×(学習時間)^2+(過去の蓄積)

置いて学習で使うことを考えたものが

時間の法則と呼ばれています。

 

これは才能を掛けた時間で超えることが可能と

するものであると同時に、逆に超えられない壁が

あり得ることを示唆するものでもありますし、

物理学的な厳密な証明ではなく、

「情報の結合による相乗効果」を数理モデルに

当てはめた比喩的な戦略論ですが、時間が

2乗で効くとしている点が重要なポイントです。

 

これを読み換えると、受験で勝つための

以下二つの戦略が見えてきます。

 

・無駄な学習に時間を費やさない

・着実に過去の蓄積を増やしていく

 

必要なことはこの二つです。沢山やられせば

良いじゃない?と思った方、間違っています。

(特に小6になれば)掛けられる学習時間は

似たり寄ったり、大きな差は付きません。

 

学習時間の最大化は、必要な単元、問題のみを

抽出、厳選することが必須です。

 

また、過去の蓄積を最大化するとはテストで

高い偏差値を取ることではありません。

テストをきちんと復習し、取りこぼしなく学習

することが重要で、そのことがスパイラル

メソッドを十分に活かし、過去の蓄積を増やす

ことに繋がります。

 

持てる才能の最大化に向けて取り組む際の

戦略として役立つ情報になれば幸いです。

 

■ なぜ「2乗」になるのか(根拠と理由) 
学力においてなぜ単純な足し算(1+1=2)では

なく、加速的な差(2乗)がつくのかには、

論理的背景があり、教育者や塾経営者が

経験則として持つ、「ある一定の知識量を

超えると、成績が垂直に立ち上がる」現象の

説明に適していることから、用いられて

いるようです。


知識のネットワーク(べき乗則)
脳内の知識は単体で存在するのではなく、

既知の知識と結びつくことで定着します。

知識量Nが増えると、その結びつきの

パターン(エッジの数)はN(N-1)/2、

つまりおよそN^2に比例して増えるため、

学習効率が指数関数的に向上します。

処理スピードの差
偏差値が高い人は、基礎問題を解くスピード

が速いため、余った時間を難問の検討に

充てられます。この「時間の再投資」が

繰り返されることで、最終的な

アウトプットに2乗の差が生まれます。

忘却曲線への対抗
基礎が盤石な人は新しく覚えたことが既存

知識に紐付くため忘れにくくなりますが、

基礎がない人はすべてを丸暗記しなければ

ならず、忘却のコストが莫大になります。