<量を増やせば学力は向上するのか?>

 

今年の中学受験も2月1日まで今日を含めて

あと244日、本番に向けて何とか成績を

向上させたい、もしくは安定させたい

という気持ちが募ってくる頃かと思います。

 

気持ちはとてもよく分かるのですが、敢えて

そこで一つ注意したいのが、やる事を

足し算で増やせば学力は向上するのか?

という事です。

 

うちはSAPIXでしたけど、土特、SS、過去問

添削とやる事が増えていきますから、

むしろどうやって必要な部分のみを抽出し、

ムダな作業を減らしていくかということを

これからは考えた方が良いと思っています。

 

要は、出来なかった問題を出来るようにして

行くことが必要であって、出来る問題を

再び解くことに時間を費やす必要はない

と言うことです。

 

つまり、とにかく全部やるとか、2回、

3回と回すとかではなく、やるのであれば、

解けなさそうな問題、解けなかった問題を

復習し、解ける問題はパスしていく、

引き算の考え方で進めることが大事です。

 

当然ながら、外部模試や講座を受講する

コトも、ココロのお守りとして

必要でなければ不要です。

 

保護者はとにかくたくさんのことを

この時期やらせようと考えがちですが、

果たして本当にやる必要があるのか、

立ち止まって考えることをお奨めします。

 

<”ひらめく”って何だろう?>

 

“地頭の良さ”という得体の知れないもの

という言葉が以下の記事内にありましたが、

 

 

人は"ひらめく"時、デフォルトモードネットワーク

という脳内のネットワークが活性化して

脳内の記憶が”パッ!”と繋がるんだそうです。

 

ーー→ドンッ←ーー 

 

しかし、その為には、

暗黙知=ベースとなる知識を

蓄積しておくことが必要なんだそうですから、

過酷な夏休み中に、ゴウンゴウンと

詰め込むことも、本番で"ひらめく"ためと

考えれば、無駄ではないのでしょう。

ちなみに、このネットワークが繋がるためには

緊張し過ぎず、脳が適度にリラックスした

状態が良いとのこと…。

 

 

受験本番中にリラックスって、それはそれは

難しそうですけど、その高みを目指して

登ってみないと分からない価値がそこには

有るのかも知れませんね。

 

 

 

 

ランチェスター『時間の法則』と

スパイラルメソッド

 

フレデリック・ウィリアム・ランチェスターという

英国の技術者が唱えたランチェスターの法則の

中に広域戦で用いられるN2乗法則があります。

 

(戦闘力)=(武器の性能)×(兵力数)^2

というものですが、この考え方を学力に転じ、

 

(学力)=(才能)×(学習時間)^2+(過去の蓄積)

置いて学習で使うことを考えたものが

時間の法則と呼ばれています。

 

これは才能を掛けた時間で超えることが可能と

するものであると同時に、逆に超えられない壁が

あり得ることを示唆するものでもありますし、

物理学的な厳密な証明ではなく、

「情報の結合による相乗効果」を数理モデルに

当てはめた比喩的な戦略論ですが、時間が

2乗で効くとしている点が重要なポイントです。

 

これを読み換えると、受験で勝つための

以下二つの戦略が見えてきます。

 

・無駄な学習に時間を費やさない

・着実に過去の蓄積を増やしていく

 

必要なことはこの二つです。沢山やられせば

良いじゃない?と思った方、間違っています。

(特に小6になれば)掛けられる学習時間は

似たり寄ったり、大きな差は付きません。

 

学習時間の最大化は、必要な単元、問題のみを

抽出、厳選することが必須です。

 

また、過去の蓄積を最大化するとはテストで

高い偏差値を取ることではありません。

テストをきちんと復習し、取りこぼしなく学習

することが重要で、そのことがスパイラル

メソッドを十分に活かし、過去の蓄積を増やす

ことに繋がります。

 

持てる才能の最大化に向けて取り組む際の

戦略として役立つ情報になれば幸いです。

 

■ なぜ「2乗」になるのか(根拠と理由) 
学力においてなぜ単純な足し算(1+1=2)では

なく、加速的な差(2乗)がつくのかには、

論理的背景があり、教育者や塾経営者が

経験則として持つ、「ある一定の知識量を

超えると、成績が垂直に立ち上がる」現象の

説明に適していることから、用いられて

いるようです。


知識のネットワーク(べき乗則)
脳内の知識は単体で存在するのではなく、

既知の知識と結びつくことで定着します。

知識量Nが増えると、その結びつきの

パターン(エッジの数)はN(N-1)/2、

つまりおよそN^2に比例して増えるため、

学習効率が指数関数的に向上します。

処理スピードの差
偏差値が高い人は、基礎問題を解くスピード

が速いため、余った時間を難問の検討に

充てられます。この「時間の再投資」が

繰り返されることで、最終的な

アウトプットに2乗の差が生まれます。

忘却曲線への対抗
基礎が盤石な人は新しく覚えたことが既存

知識に紐付くため忘れにくくなりますが、

基礎がない人はすべてを丸暗記しなければ

ならず、忘却のコストが莫大になります。 

 

<目標からの逆算>

明けましておめでとうございます。

いよいよ2026年度入試本番です。

受験生の皆さんが、持てる力を存分に発揮し、

その努力が報われることを祈っております。

 

さて、ちょうど良さそうなタイミングなので、

充分な学力に到達しつつあるお子様向けに、

子が合格直前期にやっていたことを

お伝えしておこうと思います。

 

まとめると、以下のような感じになります。

 

1)量を追わず、引き算でやる


2)合格に必要な点から、本番目標

  (何分で何点取るか)を決める


3)上記から逆算し、今の学力との

GAPを埋める努力をする


4)本番では決めた目標を意識し、

強い意志でやり遂げる

 

1)は塾から貰ってくる教材のこと、必要な部分

だけを取捨選択してやりましょう。

特に小6で量を追って足し算でやると、

効果的な学習ができなくなるので

慎重な判断が必要です。

 

2)は塾の判定ではなく、合格するために

"本当に必要な目標"の明確化です。

 

入試問題は、問題の量と難易度、そして

"試験時間"をコントロールして、

6ー7割の正答がボーダーとなるように

調整しています。

 

うちの子は合格者最低点を7割と算出し、

余裕代を解答時間で設定しました。

 

置いた本番目標は、

『8割の時間で全部解く』です。

 

8割の時間で7割以上を解く、でも良かったの

ですが、(全部解く≠全問正解である

ことは言うまでもありませんので)

誤答のことも考えて全部解くつもりで

ペースを配分を考えて臨んだそうです。

 

結果、本番では国語以外は目標を

達成することができ、第一志望校に

合格することができました。

 

本番に向け、参考になれば幸いです。