ランチェスター『時間の法則』とスパイラルメソッド
フレデリック・ウィリアム・ランチェスターという
英国の技術者が唱えたランチェスターの法則の
中に広域戦で用いられるN2乗法則があります。
(戦闘力)=(武器の性能)×(兵力数)^2
というものですが、この考え方を学力に転じ、
(学力)=(才能)×(学習時間)^2+(過去の蓄積)と
置いて学習で使うことを考えたものが
時間の法則と呼ばれています。
これは才能を掛けた時間で超えることが可能と
するものであると同時に、逆に超えられない壁が
あり得ることを示唆するものでもありますし、
物理学的な厳密な証明ではなく、
「情報の結合による相乗効果」を数理モデルに
当てはめた比喩的な戦略論ですが、時間が
2乗で効くとしている点が重要なポイントです。
これを読み換えると、受験で勝つための
以下二つの戦略が見えてきます。
・無駄な学習に時間を費やさない
・着実に過去の蓄積を増やしていく
必要なことはこの二つです。沢山やられせば
良いじゃない?と思った方、間違っています。
(特に小6になれば)掛けられる学習時間は
似たり寄ったり、大きな差は付きません。
学習時間の最大化は、必要な単元、問題のみを
抽出、厳選することが必須です。
また、過去の蓄積を最大化するとはテストで
高い偏差値を取ることではありません。
テストをきちんと復習し、取りこぼしなく学習
することが重要で、そのことがスパイラル
メソッドを十分に活かし、過去の蓄積を増やす
ことに繋がります。
持てる才能の最大化に向けて取り組む際の
戦略として役立つ情報になれば幸いです。
■ なぜ「2乗」になるのか(根拠と理由)
学力においてなぜ単純な足し算(1+1=2)では
なく、加速的な差(2乗)がつくのかには、
論理的背景があり、教育者や塾経営者が
経験則として持つ、「ある一定の知識量を
超えると、成績が垂直に立ち上がる」現象の
説明に適していることから、用いられて
いるようです。
知識のネットワーク(べき乗則):
脳内の知識は単体で存在するのではなく、
既知の知識と結びつくことで定着します。
知識量Nが増えると、その結びつきの
パターン(エッジの数)はN(N-1)/2、
つまりおよそN^2に比例して増えるため、
学習効率が指数関数的に向上します。
処理スピードの差:
偏差値が高い人は、基礎問題を解くスピード
が速いため、余った時間を難問の検討に
充てられます。この「時間の再投資」が
繰り返されることで、最終的な
アウトプットに2乗の差が生まれます。
忘却曲線への対抗:
基礎が盤石な人は新しく覚えたことが既存
知識に紐付くため忘れにくくなりますが、
基礎がない人はすべてを丸暗記しなければ
ならず、忘却のコストが莫大になります。