現場を知らないコンサルタント | 辻川泰史オフィシャルブログ「毎日が一期一会」Powered by Ameba

現場を知らないコンサルタント

介護現場を経験し経営者になりました。
起業して5年程経ち、経営者として経営の方法に行き詰まりました。
学びを深める為に介護事業の経営セミナーに参加しました
なるほど!と思う内容でした。
懇親会で講師の方に経歴を伺うと介護業界は未経験とのこと!
現場の気持ちも反映して仕組みを!
という内容を話していたことに疑問を持ち
質問しました。
「何故、現場経験がないのに自分で見てきたように話が出来るのでしょうか?」
施設を見学しヒヤリングしたり多くの介護職員向けのアンケートを
見て情報を得たとのこと。
これがコンサルタントなんだ。
分析し分かりやすく伝える術を持っている。
と感心しました。
が正直、現場でおむつ交換や夜勤の経験も無い人の話を有難がって聞いてた
自分に違和感を持ちました。
自分が親身になってケアを担当した利用者様の死に直面し
本当の喪失感も感じたことがない人が介護福祉業界でセミナーをしている
状況ってどうなんだろうと!
色々、調べてみるとケアマネの資格がないのにケアマネの本を出版している人。
介護福祉士の資格がないのに介護福祉士向けの講座を開いている人
業界に革新を起こすには他業界の参入も必要なことでもあります。
他業界の人は介護福祉の職務の経験がなくてもプレゼンに長けた人が多いです。
介護福祉の職務に必要なこと、求められることの一つに「傾聴」があります。
その傾聴は相手の話を聴くことで相手の立場になり受け入れていくこと。
しかし仕事では必ずしもそれだけでは足りるとは言えません。
しっかりと自己主張をする必要もあります。
自分の取組。
それは何故、そのようにしているか!
など、、
自分の課題を克服する為に読書量を増やしマーケティングを勉強し
プレゼン方法も勉強しました。
そんな時に、Mさんという有名な方が主催する団体から講演を依頼されました。
今では考えられませんが物凄く緊張しました。
29歳の時です。
カラオケボックスで練習したり、動画を撮り見直したりしました。
無事に90分間の講演を終えました。
講演後に受講した方から自分の施設で講演して欲しい、経営の相談に乗って欲しい
という依頼がありました。
当時は、これが研修講師、コンサルタントの職務など理解してませんでした。
そういった方は何故、私にそういった依頼をしてくれたのか?
と伺うと「実際に自ら事業を行い、実体験から来た内容だから納得できる」
という言葉を頂きました。
そこで、自分自身、以前に感じた現場を知らない講師ばかりを蔓延らせないためにも
事業として確立する為、株式会社エイチエルを設立し研修事業とコンサルティングをスタートしたのです。
 
今日は私が起業した当初から利用してくださっているK金様と久しぶりに昔話をしていました。
もう15年です!
私が運転手で送る途中に私の長女が生まれたという連絡がありました。
「俺はここで降ろしていいよ!歩いて帰るから、病院行きな!」と降りようとした事もありました。
勿論、送りましたが、そういった思い出話が出来るのも仕事の楽しみの一つです
現場も大事にしながら研修やコンサルティングも頑張ろうと再認できた時間でした。