逃げるから苦しくなる | 辻川泰史オフィシャルブログ「毎日が一期一会」Powered by Ameba

逃げるから苦しくなる

残念な人というと、どのようなイメージを持つでしょうか?

 

ネガティブなイメージを持ってしまいがちかもしれません。

 

実はそうではなく、その「残念な人」という言葉は、

その人への期待や成長の余地があるということの意味を含んでいます。

 

本当は出来るのに、才能があるにも関わらず

自分自身で自分の成長を妨げている人の事です。

 

自分が成長するためには、

最初に自分自身を信じることが最初の第一歩であり大切になります。

 

しかし、その自分自身を信じることが意外に難しいです。

 

友人や親や上司や恋人などの外的要因で変わることではなく、

自分自身が

「私は出来る」「私には可能性がある」

と自分を信じることが必要です。

 

そうはいっても

自分は今まで失敗だらけだから、

自分には出来ない事の方が多いから、

という経験がネガティブな思い込みになって自分自身の成長を妨げているだけでなく、

自分自身の能力も退化させてしまっていることもあるかもしれません。

 

私が新社会人として施設勤務していた20年前の話です。

 

当時、介護施設の現場で働いていました。

 

おむつ交換もうまくできない、会話もうまくできない。

 

仕事の選択を間違ったのか?

自分はおむつ交換すら満足にできないのか?

という自分自身を否定して、人生どうしたら良いのか?と悩んでいました。

 

その悩みを克服するために何をすべきかすら分からずにいました。

 

そういった状況を変えてくれたのが一人の利用者様との出会いでした。

 

その方は大正生まれの男性で、東北から出稼ぎに来て、会社を設立し東京で家を建て

それなりの成功をして財産を築いた方です。

 

世間では成功者と言われる方です。

 

その方の通院介助をする際に会話することがありました。

 

待ち時間などに子供の時の話や仕事の話などを伺いました。

 

その中で自分自身の甘さを痛感すると同時に自分自身がいかに恵まれているか?

ということを実感しました。

 

戦争で友人を失い、戦地から戻ると仕事ない、家もない、

そういった最悪の状況だったそうです。

 

しかし、何もなくなったからこそ、国が衰えたからこそ、嘆く暇はなく、何かをしよう!

 

何をしたら良いか?

 

答えは見つからなかったですが、我武者羅に目の前のことを一つずつこなしていったそうです。

 

どんなに苦境であっても言い聞かせていたこと

「絶対に良くなる。絶対に良くなる。」

と苦しい時ほど自分に言い聞かせていたそうです。

 

その話を伺い、仕事が上手くできない状況でも

自分自身に「絶対できる。絶対良くなる。俺は出来る」と言い聞かせるようにしました。

 

不思議なもので、自分自身で自分に言い聞かせてくると

自分自身が前向きになれ、今まで避けてきたようなことでも「やってみよう。挑戦してみよう」

という気持ちになりました。

 

私は現在、経営者、コンサルタント、著者、講師という仕事をさせて頂いております。

 

傍から見ると評価をして頂くこともあります。

 

私自身が能力が高かったのではなく、

自分自身の可能性を信じるような考え方を持つように心掛けただけです。

 

人が出来ていることで

自分に出来ないことはない。

 

そう考えるようにしていくことが大事だと思います。

 

目の前の壁、課題を避けても一時的なものであり

結局は同じような出来事があったら同じように逃げるようになってしまいます。

現状維持や自分への諦めからは何も前進しません。

 

自信を持つこと、自分を信じること

そのことを放棄したひとが

残念な人

だと思います。

 

 

苦ししいから逃げるのではない。

逃げるから苦しくなるのだ。

心理学者 ウィリアム・ジェームズ

image