介護予防に温泉療法 | 辻川泰史オフィシャルブログ「毎日が一期一会」Powered by Ameba

介護予防に温泉療法

介護予防に温泉療法 富山で掘削、拠点施設オープン


温泉プールでの水中運動などを通して介護予防を図る「富山市角川介護予防センター」が2日、同市星井町にオープンした。小学校廃校跡を活用、温泉を掘削して介護予防に絞った拠点施設としたのは全国でも珍しいという。4日から一般利用が始まる。

 介護予防とは、介護が必要な状態になるのを未然に防いだり、介護が必要な場合はそれ以上の悪化を食い止めたりすることを指す。

 センターは、廃校になった星井町五番町小学校の跡地に建設。鉄筋コンクリート2階建て(延べ約2539平方メートル)で、温泉プールやドライサウナ、温泉療法室などを備える。総工費約19億7108万円のうち、4億円は富山市在住の角川文子さんが寄付した。

 温泉療法に詳しい阿岸祐幸・北海道大名誉教授をはじめとする医師や理学療法士、保健師らが常駐。利用者はヘルスチェックやカウンセリングを受けた後、その日その日の運動メニューが決められる。

 温泉プールには地下1200メートルから湧き出る弱アルカリ性単純温泉水を使用。高齢者が長時間利用しても負担にならないよう、皮膚の温度に近い33~36度に保たれている。水中ウオーキングコースには上り坂や急カーブなどがあり、体の各部位に刺激を与えて歩行能力を高めるしくみだ。

 2日はセンターで式典があり、森雅志市長が「高齢化社会を迎えて重要になる介護予防の拠点施設にしたい。訪れた人がゆとりや幸福感を感じながら、運動に取り組める施設になっている」と意義を語った。この後、寄付者の角川さんらに感謝状が贈られた。

 センターの利用対象者は介護保険で要支援1か2の認定を受けた人や、医師が介護予防が必要と認めた人。介護予防会員は、月会費7千円か年会費7万円。このほか、1カ月の体験型(6千円)や3カ月コース(1万9200円)、ビジター利用(1回1500円)もある。問い合わせは同センター(076・422・1220)へ。(成川彩、天野彰人)


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