ボランティア受け入れ中止 | 辻川泰史オフィシャルブログ「毎日が一期一会」Powered by Ameba

ボランティア受け入れ中止

大型連休初日の29日、東日本大震災の被災地には各地からボランティアが訪れ、作業に汗を流した。


そうした中、東北3県で最もボランティア希望者が多い宮城県では受け入れ側が対応しきれず、多くの自治体で連休中の新規受け付けを中止することに。


呼びかけを続ける岩手、福島との違いが際立っている。


「保険は入ってますか」「車はありますか」。


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宮城県石巻市の災害ボランティアセンターに

続々と集まった希望者=29日午前、

石巻市南境新水戸の石巻専修大学、藤崎写す


宮城県石巻市の社会福祉協議会が設けた受け入れ窓口、市災害ボランティアセンター(VC)には、この日早朝から多くの人が集まった。泥のかき出し、がれきの撤去といった作業内容や派遣先はここで割り振る。

 

受け付けの2時間前、午前6時に一番乗りしたのは、東京都葛飾区の地盤調査コンサルタント末永記世さん(26)ら8人のグループ。「震災後、まとまった休みが初めてとれたので」。


兵庫県尼崎市の団体職員大野剛さん(46)は新幹線とレンタルバイクを乗り継いで駆けつけた。


「阪神大震災でも全国の人が助けてくれた。なんでもやりたい」。


ボランティアの多くは、車やテントに泊まり込む。

この日の受け付けは1200人。前日の1.5倍にのぼり、VC側は45人のスタッフで応対に追われた。

 

車で駆けつける人が多くなるに連れ、交通渋滞が深刻になっている。


例えばこの日の日中、仙台~石巻間約50キロの移動時間はふだんの2倍、2時間以上かかった。VCの担当者は「せっかく来てくれても、これでは実働時間がどんどん短くなってしまう」と言う。

 

全国社会福祉協議会によると、東北3県でボランティアに参加した人は、今月20日までで延べ13万人。


そのうち宮城県は半数以上の7万3千人にのぼる。


同県の死者・行方不明者は全体の6割を占め、関東以西からは岩手の手前にあるため、足を向ける希望者が多くなっているようだ。


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宮城県石巻市の災害ボランティアセンターに

続々と集まった希望者。スタッフ

(手前左から2人目)が行き先を割り当てていった

=29日午前、石巻市南境新水戸の石巻専修大学


こうしたなか、宮城県では気仙沼市などのVCが28日までに連休中の新規登録の受け付け中止を決めた。


処理能力を超えた希望者が殺到し、受け付け業務がパンクする可能性が高いと考えたためだ。


同県では、29日朝の時点で8市町のVCがボランティアを募ったが、受け付け能力から算定した同日の定員は、いずれも昼まででいっぱいに。


30日に県外ボランティアを受け入れるのは、津波被害を受けた太平洋沿岸部15市町のうち、岩沼市と亘理(わたり)町だけになる見通しだ。


亘理町も5月1日から当面の間、同町でのボランティア経験がない人は受け入れないという。

 

しかし、被災現場は圧倒的に人手が足りていない。


気仙沼市VCが新規受け付けを中止した翌日の28日、市内の菅原弘美さん宅では、千葉県から来た男性ら十数人が2階建ての家から泥まみれの家具や毛布を運び出した。


菅原さんは「ある程度整理がついて、やっとこれからのことが考えられます」。


派遣を頼んでから2週間以上待ったという。

 

一方で、岩手県の自治体は「グループ限定」などの条件がつきつつも、受け入れ態勢に余裕があるという。福島県VCも「まだまだ十分ではなく、連休中もその後もぜひ参加して欲しい」と話す。

 

希望者の熱意をどうつなぐか。


阪神大震災でも同じ問題に直面した兵庫県社会福祉協議会などは、東北道の泉パーキングエリア(仙台市)に隣接した高速道路会社の事務所を借りて情報センターを設けた。


ボランティア希望者は高速から降りることなく、受け入れ可能なVCや到着までの予想時間がわかる。「現地に行ったものの、受け付けてもらえなかった」ということを避ける取り組みだ。

 

十数人のスタッフは、電話(022・377・3122)でも案内をしている。


担当者は「受け入れ情報は流動的で刻一刻と変わる。尊い志がいきるよう、きめ細かく情報を集めて欲しい」と呼びかける。


(鈴木剛志、藤崎麻里、浅倉拓也)

asahi.com より



受付業務のボランティア、割振り担当のボランティアなどもあるのでしょうか?


せっかく何とかしたいと思っていても受け入れて貰えない、実際はボランティアの力を必要としている人がいるにも関わらず残念です。