じっとしておられん
腰の曲がったご老人がゆっくり支局に入ってきた。年金から工面したのであろう東日本大震災救援金を手に。
「何かせんにゃ、収まらん」とおっしゃる。
「じっとしておられん」。救援金を託すため、勤務する日田支局を多くの人が訪れ、この言葉を口にした。
「旧満州から引き揚げるとき、東北の人たちにお世話になって」と遠い昔の恩を語る高齢の男性、「阪神大震災で娘が被災した。
人ごとと思えない」と主婦。
記念事業のための積立金を取り崩して持参した女性団体もある。
中学校の同級生たち十数人が古里巡りの途中、来局した。
関東の出席者もいた同窓会の席で話し合い、お金を寄せ合ったのだという。
誰も彼もが居ても立ってもいられない気持ちを抱いている。きょうの命をつなぐことも約束されていない被災地。
何か役立ちたい、今何ができるか、と日本中が必死に考えている。
そのこと自体の尊さを思う。(宮上)
=2011/03/23付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/233126
自分も何とかしたい!そういった気持ちを行動に移していく。
ありがとうございます!