仕事と介護の両立 | 辻川泰史オフィシャルブログ「毎日が一期一会」Powered by Ameba

仕事と介護の両立

高齢社会の進行と仕事と介護の両立

先日発表された『平成 17 年版高齢社会白書』(内閣府)によれば、昨年の 65 歳以上の高齢者人口は過去最高の 2,488 万人となり、高齢化率(総人口に占める 65 歳以上人口の比率)は 19.5 %となった。 10 年後には、高齢者人口が 3,000 万人を超え、高齢化率も 25 %を超えると推計されている。日本はいよいよ本格的な高齢社会を迎えつつある。

高齢者人口の増加とともに、家族の介護問題を抱える労働者も増加していくと予想されており、仕事と介護の両立は、職業生活の課題として重要性を増していくと考えられる。仕事と介護の両立は、周囲の様々な支援によって可能となるが、家族・親族の援助、介護保険サービス、介護ボランティア、近隣援助などとともに、企業の両立支援制度もまた、その重要な一角を担うものである。

まずは両立実態の把握が課題

労働者が家族を介護している状況は外から把握しにくいため、実際には支援を必要としていても、その事実が表に出なければ、支援の必要がないものとして扱われてしまう可能性もある。職場の支援を必要とする労働者が介護休業制度を利用できるようになるためには、まず、労働者が、どのように家族の介護に関わり、どのようにして仕事との両立を図り、どのような状況で介護休業を取得したり勤務時間短縮等の措置を利用したりしているのか、その実態を明らかにすることが課題である。


http://www.jil.go.jp/column/bn/colum037.html  より