1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる | ヨーロッパ在住の読書家ブログ

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ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる/東洋経済新報社

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未来工業について2つ気に入っている所がある。

1.
「常に考える」というスローガンの下、社員一人ひとりが自分の頭で常に考え、実行する。

会社の至るところに標識がある。
「常に考える」
「常に考える」
「常に考える」
「常に考える」
「常に考える」

村上龍もカンブリア宮殿で指摘しているが、経営者や上司からの命令ではなく社員が自主的に考えることが大切なのだ。
そして、それが社内でカイゼン、提案、カイゼン、提案、カイゼン・・・と繋がっていき、終わりのない差別化への執念となり、最終的にその執念こそが成功へとつながるのだ。

2.
残業は原則禁止である。

これは仕事以外の楽しみをもたせることが主な理由だ。
仕事とは、良くも悪くも、細かな慣習の集積。だから限られた時間内で集中して仕事をし、かつ定期的に仕事の仕方を見直すのだ。

また仕事以外の時間で人生を豊かにすることで、更に仕事をするようになるのだ。


ちなみに、カンブリア宮殿の動画はYoukuで視聴できるので、興味のある方はそちらをご覧になってから本を読まれると良いのではないか。


編集後記

ドイツでは仕事とプライベートの線引きがしっかりしている印象がある。そして仕事が終わった後は家族との時間を大切にする。
例えば、繁忙期。日本だと夕食を外で食べた後に、会社に戻って深夜残業をする人が少なくないが、ドイツでは遅くまで働くことがあっても夕食は家で家族と食べたり、家族との時間を持ちつつ家で続きの仕事をする社員の方が、会社にずっといる社員よりも圧倒的に多い。

また仕事を終えるとき、
日本では、「おつかれ」というが
ドイツでは、「ファイアーアーベント(楽しい夕べを)」と同僚に声をかける。
仕事後の時間を楽しむことを大切にしている象徴ではないか。