「もういちど読む山川哲学」から | さかえの読書日記

さかえの読書日記

琴線に触れたことを残す備忘録です。

「人は哲学を学ぶことはできない。哲学することを学ぶことができるだけである。」(カント『純粋理性批判』)

「哲学するとは、過去の哲学者が書き残した書物を読み、その知識を覚えることではない。それをこえて、自分は何のために、何をするためにこの世に生まれたきたのか、この世界は何をなすための場なのか。この世でどんな自分を見つけるのかなど、人生の根本を主体的に考え、自らが哲学をすることである。過去の哲学者たちの業績も、そのように自ら考える試みであった。哲学を受け継ぐとは、そのような哲学する行為を受け継ぐことである。あなたの人生は、あなた以外の誰もが経験したことのない未知の世界である。生きるとは、一人ひとりがその道の可能性にのぞむ勇気ある行為である。高村幸太郎の『僕の前に道はない、僕の後ろに道はできる』の詩の言葉にように、自分自身の人生哲学をもち、ぶれない軸をもって前に進む人は強い。」