再び「読む」から | さかえの読書日記

さかえの読書日記

琴線に触れたことを残す備忘録です。

「ウォルフレンによると、知識人とは、知的な誠実さを何よりも尊しとする姿勢をもった人間をいい、その特性は、独立不羈の思索家であり、たとえわが身にどんな結果が降りかかろうとも、あくまでも筋を通して考えることを自らの責務とする人々にほかならない。知識人は政治問題を詳しく説いてもらうために最も必要とされるのであり、その機能は3つに整理される。一つは、庶民の利益を守ること、二つは政治的に活動する他国の人々の相手となり、お互いに関心のある問題を論議すること、三つは、政治的な後見人として、世界における日本の位置と日本の政治経済の特質に関して正確な像を描き、日本が国際関係面でうまくやっていけるようにすることである。」


 ウォルフレンが「なぜ日本の知識人はひたすら権力に追従するのか」という論文のなかで

知識人について述べた記述を論者が整理したものである。