【行き成り始まる物語】~ショートストーリーその2~「鏡~ミラー~9」 | ANOTHERWORLD♪~EIMIE的日常!?~

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好きな事や呟き,日常の事,空想物語等をランダムに綴っております。

 

 

 


@初めに

・この物語は作者の空想の思い付きにより作成されております。
なので、非現実的要素が含まれている場合もありますのでご了承ください。

苦手な方や興味の無い方はGOBACKでお願いします。


お読みになられて気分を害されても責任は持てませんので(^▽^;)


・全てに関して現実世界の実際の出来事、人物、等とは一切関係ありません。


上記内容ご理解頂いた上でそれでも良いよと言う心優しき方は先に進んでください。

(物好きとも言う........あ)
 

 

 

 

 

僕は少し戸惑いながらも鏡の前に行く。

 

 

...「...ヤット....アエタネ...」

 

そこには、当たり前だが、自分と同じ姿のもう一人の僕がいた。

 

「.....フフ....オドロイタ....ヨネ?

キュウニ....ハナシカケテ.....ゴメンネ」

 

少しの間呆然としていたが、はっと我に返り

 

「.....だ、大丈夫だよ。そっちの世界はどう?」

 

自分でも何を言っているのか分からないが、取りあえず話をする。

暫く話してるうちに少しだけ緊張も解けて来た。

 

「..ねぇ、君はこっちには戻りたいと思わないの?」

 

不意に尋ねてみると...

 

「.......モドリタクナイ......ワケ.....デハナイケド.....」

「....けど...?」

 

「....コッチノセカイモ.....タノシイ..」

 

僕は軽く息を吐くと強く願いながら鏡の中の僕に話しかける。

 

「.....本来の自分たちの居た場所に戻ろう?」

「..........ワカッタ....ヨ......ヒトツダケ...ジョウケン...ガ..」

「....条件....?」

 

 

言い終わると同時にスッと鏡の中に吸い込まれて行くような感覚になる

 

「......!!!!?」

 

こっちの世界に来た時とは違う恐怖にも似た感覚が僕の心に走ったその時

耳元で声が聞こえた

 

「.....キミノジカンヲモラウヨ...」

「......え....!?」

 

その時気づいた、さっきまでもう一人の自分だと思っていた「彼」は自分以外の「誰か」だと言う事に。

 

「......だ.....れ...」

 

言いかけた時僕の意識が薄れかけて行く事に気づく。

 

.....その時.........

 

「.....やめろーーーっっ!!」

 

誰かが叫びながら僕の手を引っ張った。

 

「.....!!!!....」

 

そのまま勢いに任せて僕の身体が鏡の外へと引き戻される

 

「.......ッ!モウスコシダッタノニ.....トンダジャマガ.....ハイッタ....

ナラバ....ソッチノ.....キミノジカンヲ....」

 

そう言いながら、今度は「誰か」の方へと手を伸ばす。

 

「......っ!!!?......ワァァァァァ........」

 

白いレザーの様な光に「彼」が包込まれるようになりながら消えて行くのが見える

 

「........ふぅ.....間に合ったぁ......」

 

ほっとしたようにその場に息を吐きながら一瞬しゃがみ込み、直ぐに立ち上がるとこちらを振り向く

 

「.....大丈夫っすか?先輩?」

 

....それは、いつもと違う隊服を来た後輩だった。

そう言えば「時空警備隊」とかの隊員だと言っていたなと思い出す。

 

「....あれは、シャドーと言って、人の時間と身体を奪って相手に成りすます性質の良くない連中の一人です。」

 

改まった口調の後輩を見て、息を飲む

 

「さっきの光は、シャドーを封印するためのレザー光線です。稀にあのような連中もいます。相手の特定は無く無差別に

仕掛けて来るから、中々の困りものです。」

 

「......!?.....そうなんだね......助けてくれてありがとう。でも、何故気づいたの?」

「この辺りに奴らが出没したと、本部から連絡が入って見回りをしてた所っす。おれ、何でか分からないけど、音をキャッチする能力(チカラ)もあるみたいで、先輩の声が聞こえったっす」

 

元の口調に戻った後輩を見てほっとしたのか、今頃、全身に少しだけ震えが来る。

 

「....少し休んだ方が良いっすね」

「.....あぁ...そうするよ」

「....おれ、暫くここにいるっす」

「....え?」

「....落ち着いたら、今度こそ元居た世界に戻れるようにもう一度鏡の自分に話しかけるっす」

「......あぁ.....そう...だね」

「....大丈夫っす。シャドーはもうここには居ないし、無事に戻れるまでちゃんと....見届けるっす。」

「..........あぁ.....」

「....だから、今は何も考えないで、ゆっくり休むっすよ」

 

そう言うと、微笑む

 

「....あぁ.....そうするよ...それじゃ、また後で」

 

.....そう告げると今度こそ大人しくベットに潜り込んだ。

と、同時に僕は徐々に意識を手放すように眠りについた。

 

 

~続く~