子宮を震わせる歌声:カエタノ・ヴェローゾ
声がいい人は、人生においてアドバンテージがある。
逆に、声がわるい人は、ほかにはなんら問題がなくとも、それだけで人生において失うものが多い。
たとえば、勝間和代。彼女は、J-WAVEにて、『BOOK LOVERS』ポッドキャスティングを毎週配信していたのだが、その初回が衝撃的だった。出版社DISCOVER21のオバはん社長と二人でしゃべりたおしたその回は、聞いているだけで脳腫瘍ができそうな不快なノイズに満ちていた。
原因は、声質、しゃべるリズム、発声方法のすべてが聞くに堪えないレベルだったから。
しかも、会話内容も、本の「現世御利益」などと品のないこときわまりない。
(※あまりにも評判が悪かったのか、その後、ボイストレーニングに取り組んだのは勝間和代らしいが)
その一方で、天性の声を持った人もいる。
小室哲哉は『音楽と罪』という懺悔本で、ビートルズのポール・マッカートニーの声は、世界でもずば抜けて魅惑的なヴァイブレーションを持っていると言っていた。
まあ、ポールは格別としても、われわれのまわりにも、すばらしい声を持った人はいて、その人が話せば、話す内容はたいしたことがなくても、説得力をもったりすることがある。
私にとって、「驚異の声」を持ったひとは、カエタノ・ヴェローゾというブラジルの歌手だ。
この人の声は、「女性の子宮に響く」とまことしやかに言われていたりする。
私が一番、孤独で、神経すり減っていた若い頃、この人の声に救われた。(同時期、矢野顕子のCDを聞いて気分が最高にブルーになったのと反対で‥)
どこがいいんだと問われても、説明は難しい。
ポルトガル語特有の発音もあるのか、サウダージ(哀愁)もあいまって‥
とにかく声のヴァイブレーションが心の琴線を自然に震わせるのだ。
そこには、声の「知性」とでもいうものが確実にある。
ためしに、YOU TUBEの映像とともに聴いてみて。