関東では大気の状態が不安定な空が続いていて、昨日もゴロピカやってて帰り怖かった⚡まだ雷の季節が続いているようですね。そんな雷さまのたのしい絵本⚡



『ピカゴロウ』

ひろただいさく/ひろたみどり:作 講談社(2016年)



タイトルといいその表紙に描かれたいかにもかわいらしい雷の子といい、これはなんだ?新しいゆるキャラか?と思ってしまった(笑)



あるとき女の子のひなちゃんの部屋に突然飛び込んできた雷の子。名前をたずねると雷の子はみんな「かみなりさま」だ。父ちゃんも母ちゃんもみんなかみなりさまだという。でもそれじゃあヘンだからとひなこは「ピカゴロウ」と名前をつけてやる。



ところがピカゴロウ、雷雲に戻るには雲を呼ばなきゃいけないんだけど、まだ小さいピカゴロウにはいくら太鼓をたたいて「くもこいくもこいくもこいくもこいくもこいくもこい × ∞ 」と連呼しても、やってくるのはミニミニサイズのちっちゃな雨雲ばかりで、ひなこの部屋は水びたしに。とうとう泣き出してしまうピカゴロウに、ひなこは「ふたりならきっとできるよ」と今度は自分も一緒にたたくといいだす。そして──



まずピカゴロウがいざ雲を呼ぼうと堂々と構えるシーン。ローアングルでかっこよく見せるがうまくいかずにヤケクソ気味にくもこいくもこいくもこい × ∞ となる可笑しさ。一緒にたたくと言い出すひなこの格好のその珍妙ぶり。そして先ほどと同じ構図で今度はふたりでバーンと並んで太鼓をたたく。格好といいそのいちずな真剣ぶりにもう爆笑してしまう。



むっちりした体におなかと背中に雷さまのアイテムの太鼓、それにトラ皮のパンツ、モシャモシャのパンチパーマあたまに小さなつの。どう見ても往年のあの名番組の「雷さま」で、その名前とともにいかにもゆるキャラっぽい。それにどういうわけか全体が昭和40年代ぐらいのような時代観なのも理由はわからないがうまく効いている。ひなこのパンツはズロースのようでそれがかえっておかしくも可愛らしい。


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