少なくとも入学したてのフレッシュな一年生たちはきっと今ごろ、学校で毎日少しずつ何かを覚えていくのが嬉しくて仕方ないはずです。

そう、このクリストファーのように・・・



『クリストファーのしあわせないちにち』

  バレリー・ゴルバチョフ:作  三原泉:訳  偕成社(2010年)



クリストファーは学校で数のかぞえかたを学ぶ。



身の回りのももの数え方がわかったクリストファーはうれしくてしかたがない。



「すごいや。ぼく もう なんでも かぞえられるんだ!」

夢中になって目につくあらゆるものを数えはじめる。1つ2つ3つ・・・と。ノート、クレヨン、お花は──いっぱいなので花びらを・・・



勉強し、なにかを覚えたり出来るようになるというのは、子供にとってはそれこそ自分が今までとちがう新しい人間になったような気分で、もう嬉しくて仕方がないのね。



表紙のクリストファー。頭上を飛び回るチョウにうっとり・・・これも数をかぞえてるのね。

数えられるようになった喜びでもうはちきれそうなクリストファーの姿は見ているこちらまで幸せな気分になる。いいなぁと。



そういえば自分も小学1年生のとき、校庭にあったうんていで全部渡れるようになったとき、もううれしくて何十回も往復した。

夢中になってて気付かなかったが家に帰ると手の平の皮がべろりとむけていたっけ。


何かが出来るようになるって、些細なことでも子供にはたまらなく嬉しいのだ。



終わりがいい。

夜、寝る前に大事なことを思い出して外へ。星の数をかぞえたかったのね。

でもたくさんありすぎて数えられない。そしてママからおやすみのキスをひとつ・・・


まさにしあわせないちにち。子供にとって学校ってすごいところなんだと思わされる。だってこんな経験、これから毎日何十回とするのだから。



バレリーの絵は表情がいい。この本当に嬉しそうなしあわせいっぱいの顔をぜひ見てあげてほしい。



本来勉強って楽しくて、何かを学ぶのって嬉しいことなんだよね。みんなそのこと忘れちゃうけど😓


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