アンジュルム佐々木莉佳子、11年のアイドル人生に幕 卒業公演で1万2000人が熱狂

ハロー!プロジェクトの人気アイドルグループ・アンジュルムの佐々木莉佳子が6月19日、横浜アリーナで行われた卒業公演をもって、11年間のアイドル人生にピリオドを打った。前身のスマイレージ時代から数えると実に9年近く在籍し、グループを牽引してきた佐々木の卒業に、会場の1万2000人のファンからは惜しむ声と感謝の拍手が鳴り止まなかった。

 

佐々木莉佳子は2011年の東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市出身。アイドルを目指して故郷を飛び出し、2014年10月にスマイレージの3期メンバーとして加入した。その2ヶ月後にグループ名がアンジュルムに変更され、彼女はグループ改名後の"初代"メンバーとしてデビューを果たした。ダイナミックなダンスと、愛らしいルックスからは想像できない泣き虫キャラのギャップで人気を博した。

 

 

 

代表曲から懐かしのナンバーまで、アンジュルムの歴史を締めくくる熱演

卒業公演のセットリストは、アンジュルムの代表曲はもちろん、スマイレージ時代の楽曲も織り交ぜた充実の内容。デビュー曲「大器晩成」から、佐々木自身が参加したシングル曲を中心に構成され、彼女の足跡をたどるような演出が印象的だった。

 

中盤には、スマイレージ時代の楽曲をメドレーで披露するコーナーも。メンバーを組み合わせて「ショートカット」「天真爛漫」など懐かしのナンバーが続々と登場し、昔からのファンを喜ばせた。佐々木自身も「今のアンジュルムがあるのはスマイレージさんの時代があってこそ」と、グループの歴史に感謝の言葉を述べていた。

号泣必至の「交差点」からのクライマックス、ファンとの絆を示す佐々木莉佳子

ライブ終盤、卒業公演の定番とも言える「交差点」が披露されると、メンバー全員がセンターステージに集結。佐々木に向かって歌うメンバーたちの姿に、彼女も涙を流しながら応えた。11年間の思い出が交錯するような、グループとファンが一体となった感動的なシーンとなった。

 

ラストはアッパーチューン「46億年LOVE」で会場が揺れた後、恒例のタオル回しソング「夏将軍」で本編を締めくくった。メンバーたちが思い切り笑顔で歌い踊る姿に、ファンも熱狂。佐々木莉佳子という存在が、メンバーとファンの絆を深める象徴だったことを示すような一幕だった。

手紙とソロ曲で感謝を伝えた卒業セレモニー、新たな旅立ちへ

アンコールの卒業セレモニーでは、グループ名の由来にちなんだ白いドレス姿の佐々木莉佳子が登場。2017年発売の映像作品に収録された「君だけじゃないさ…

 

friends」を、涙ながらに熱唱した。この曲は、佐々木と同期で既に卒業した相川茉穂、室田瑞希を思わせる選曲でもあり、ファンの涙を誘った。

 

最後に佐々木は、9枚にもおよぶ手紙を読み上げスピーチ。被災から上京、アイドルデビューを経て今日に至るまでの半生を振り返り、支えてくれたファンやメンバーへの感謝の思いを伝えた。「アイドル人生に一片の悔い無し」と言い切った佐々木の凛とした姿が印象的だった。

 

公演のフィナーレを飾ったのは、ハロプロの卒業ソング「友よ」。佐々木がメンバー一人一人と抱擁を交わし、最後はみんなで肩を組んでステージを去っていった。アイドル佐々木莉佳子の旅立ちを祝福するように、割れんばかりの拍手が会場に響き渡った。

まとめ

アンジュルムの佐々木莉佳子が6月19日の横浜アリーナ公演をもって卒業し、11年間のアイドル人生に幕を下ろした。代表曲からユニット曲、懐かしのスマイレージナンバーまで披露した充実のステージは、彼女の足跡を辿る内容となった。終盤の「交差点」では涙を見せ、卒業セレモニーでは手紙を読み上げて感謝の思いを伝えた。ラストは「友よ」で佐々木がメンバーとファンに見送られ、新たな旅立ちへと向かった。

アイドルという夢に向かって故郷を飛び出し、グループを引っ張ってきた佐々木莉佳子。その功績はアンジュルムの歴史に深く刻まれるだろう。彼女がこれから進む道に幸多からんことを、ファンは心から願っている。11年間、お疲れ様でした。そして、ありがとう。