なでしこジャパン、パリ五輪へ決意新た!池田監督が語る選考の舞台裏

 

JFA(日本サッカー協会)は6月14日、いよいよ来月に迫ったパリオリンピック2024に臨むなでしこジャパン(日本女子代表)の18名のメンバーと4名のバックアップメンバーを発表しました。池田太監督は選考について、中2日という過酷な日程の中で求められるタフさや、ポリバレント性(複数のポジションをこなせる能力)を重視したと明かしています。サイドプレイヤーの選考には特に頭を悩ませたようですが、ピッチ内外で献身的にチームに貢献できる22名を選び抜いたと語りました。

 

 

 

池田監督、18名+4名の「22名くくり」で五輪を戦う覚悟

池田監督は今回の選考について、「私は22名というくくりで五輪を戦っていこうと考えています」と、バックアップメンバーを含めた22名全員でチームを作り上げる意向を示しました。中2日という過酷な日程の中で、個人の力を出し切れるタフさと、チームとして戦い抜くタフさの両面を重視したと言います。

 

これは、あたかもサッカーの名将フェルナンド・サントスが、EURO2016でポルトガル代表を率いた時の手法を彷彿とさせます。控え選手も含めて全員が主役というメンタリティを浸透させ、チーム一丸となって優勝を勝ち取ったのは記憶に新しいところです。池田監督もまた、22名全員の力を結集させることで、なでしこジャパンをパリの頂点へと導こうとしているのかもしれません。

ポリバレント性を武器に、サイド起用の幅を広げる

中2日のタイトなスケジュールの中で、本職のサイドプレイヤーが少ないメンバー構成になったことについて、池田監督は「システムによっては攻撃的なサイドの選手、守備的なサイドの選手、ディフェンスの選手がサイドをやれたり、または攻撃的な中盤の選手がワイド、ウイングバックのポジションをやれるなどのポリバレント性も考えた」と説明しました。

 

これは、あらゆるポジションの選手が別のポジションもこなせる「ポリバレント性」を武器に、サイドポジションの起用の幅を広げる戦略だと言えるでしょう。まるでサッカーのレジェンド、ヨハン・クライフが提唱した「トータルフットボール」のように、選手たちがピッチ上を自在に動き回り、ポジションチェンジを繰り返す。そんな柔軟かつダイナミックなサッカーをなでしこジャパンが見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。

池田監督、選考の舞台裏を赤裸々告白「厳しいものがありました」

池田監督は、サイド起用を中心に選考の舞台裏を赤裸々に語りました。「色々な角度から考えないといけないという部分があった」「選手のローテーション、ポジション適性を含めて考えましたし、高さ、速さ、そしてタフさなど、多方面から考えた中で、何を優先させるかという部分で、このメンバーを選ばせてもらった」と、選考の過程で頭を悩ませたことを明かしています。

 

さらに、「自分の力を出した上で、仲間の力を引き出せるプレー面はもちろん、ピッチ外でも献身的に動けるかもポイントとなりました」と、チームへの貢献度の高さも重視したと語りました。そして、「グループステージを戦う上での戦術的な部分でのポジションバランスも含め、22名、18名を選ぶ作業は、監督の仕事はいえ、厳しいものがありました」と吐露。並々ならぬ覚悟と葛藤の中で選考を進めたことがうかがえます。

 

これは、サッカー界のレジェンド、アレックス・ファーガソン監督を思い起こさせるエピソードです。選手との信頼関係を何より大切にし、チームのために自己犠牲を厭わない選手を起用したファーガソン監督。池田監督もまた、ピッチ内外で献身的に働く選手を重用することで、強固な結束力を持つチームを作り上げようとしているのかもしれません。

ガーナ女子代表との壮行試合を経て、パリへ

なでしこジャパンは、パリ五輪に向けて7月13日に石川県で行われる『MS&ADカップ2024~能登半島地震復興支援マッチ がんばろう能登~』でガーナ女子代表と対戦します。能登半島地震からの復興を願うこの一戦は、世界への第一歩となる重要な試合。そして、7月25日にはパリ五輪でスペイン女子代表と初戦を迎えます。

 

ガーナとの壮行試合を経て、いよいよ本番のパリの舞台へ。ワールドカップ王者のスペインを相手に、なでしこジャパンはどのようなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。池田監督が求めるタフさとポリバレント性を武器に、ピッチ内外で献身的に戦う選手たちの活躍に期待が高まります。

まとめ

なでしこジャパンは、池田太監督の下、18名のメンバーと4名のバックアップメンバーの計22名でパリオリンピックに臨みます。中2日という過酷な日程の中で求められるタフさと、複数のポジションを務められるポリバレント性を重視した選考は、池田監督にとって並々ならぬ覚悟と葛藤の連続だったようです。

 

特にサイドプレイヤーの起用では頭を悩ませたと明かす池田監督。しかし、選手のローテーションやポジション適性、高さ、速さ、タフさなど多角的に考慮した上で、ピッチ内外で献身的に働く22名を選び抜きました。まるでサッカー界のレジェンドたちの手法を彷彿とさせる采配で、なでしこジャパンをまとめ上げようとしているのです。

 

7月13日のガーナ女子代表との壮行試合を経て、いよいよパリへ。ワールドカップ王者スペインとの初戦から勝利をつかみ取り、メダル獲得へ向けて躍動するなでしこジャパンから目が離せません。私たちは、ピッチに立つ11人だけでなく、ベンチで待機する7人、スタンドから声援を送る4人、そして私たち応援する全ての人々で、ひとつのチームなのだと信じています。共に戦い、歓喜の瞬間を迎えましょう。池田ジャパン、パリへ羽ばたけ!