私共は本社をローカルエリアと言われている愛媛県に構えています。
そのため、金融機関のお付き合いは、東京の経営者の方々から聞く関係とは、
かなり違いウェットな関係であることが多いと感じています。
当社が今の緑の銀行様とお付き合いを深めるきっかけとなったのは、
売上が伸びても利益がほとんど出ずに広告予算の立替が厳しい時に、
殆ど取引がなかったわが社に対して、大きな融資を実行してくれたY支店長が、
きっかけでした。
会社の経営発表会に参加してくれ、株主が名古屋から来社された時にも同席し、
資金繰りのややこしいスキームを必死になって理解してくれ、
融資を頂いてから、今の関係があります。
Y支店長から、銀行から見たよい経営者とは?
という助言を複数いただいておりました。
①情報公開をしっかりすること。
②経営で悪い話を隠さないこと。
③経営者が会社を私物化しないこと。
④金利以外の銀行のバリューを認めてくれる人。
⑤パブリックな視点を持つこと。
⑥時計や車で不相応な消費をしないこと。
これを私は頂き、次のように実践してきました。
①情報公開をしっかりすること。
会社の決算書、試算表などを金融機関の方はいつでも税理士事務所に訪問してもらえれば、
取得できるようにしています。
税理士法人を挟むことで、当社が粉飾改ざん余地をなくすようにしました。
※従業員も決算書や試算表、会社の経費の使い方は見れます。領収書等もみてもらえるようにしています。
②経営で悪い話を隠さないこと。
会社の先行きが不透明な要素が見つかった瞬間に、支店訪問や電話で連絡し、
業績で見える前に共有するように心がけてきました。
③経営者が会社を私物化しないこと。
経営者、及び、経営幹部の会食や接待交際、備品購入などは愛媛の会社だとトップクラスに私物化が無いと自負しています。
5年ほど前に、高いボールペンの芯を(600円ぐらい?)経理から突き返され、自費購入しました。笑
④金利以外の銀行のバリューを認めてくれる人。
金利は企業経営にとって、コストとなります。ただ、ここをひたすら下げるというのは相互補完の関係からバランスが悪くなりますので、
同様規模との条件と大きな乖離がなければ、希望を伝えてまとまるところで実行しています。
わが社は金利の合い見積もりを取る。ということは、今のスタイルではしていません。
※合い見積もりを取られる企業様もあり、それはビジネスとしてひとつの正解だと思います。これはかかわり方の思想なので。
⑤パブリックな視点を持つこと。
銀行も公的な事業体であることを加味すると、彼らが融資したい先というのは、同様に公的思想が強い会社であることは、
事業ドメインと合致する。と理解しています。
そのため、融資は、公に集めた沢山の預金であって、そのお金は公的な原資である。と強く認識すると、
融資利用先については、投機的な資金利用よりも、社業の発展に注力するほうがあり方としてよい。
⑥時計や車で不相応な消費をしないこと。
事業成功は確かに経営者の力量なのかもしれませんが、会社の収益と経営者のお金の個人消費バランスが悪いと、
経営として倒産リスクが高いと統計学から分析されます。
外車に乗ることが悪いのではなく、事業規模や収益構造の会社の経営状態と比較して購入した車や時計のバランスが悪いと、
経営としてのPLやBSスキルについて疑問符がでる。ということをこれは意味していました。
と、ずっとこの考え方を頂いてから上記の思想を実施しており、本当に多岐にわたって支えていただいております。
銀行とのお付き合いも結局は人と人とのお付き合いですので。
事業拡大で強くご支援を与えてくれていることに深く感謝しています。