競馬のお話です。
サイアーラインと言うのは競走馬の父親がどの系統に属するかを表す言葉です。ノーザンダンサー系とナスルーラ系、ロイヤルチャージャー系と言うのを聞くと思いますが、全てネアルコ系です。
世界の競走馬の50%を占める存在です。
その祖先のダーレーアラビアンは競走馬の90%に自身のÝ染色体(牡馬のみにÝ染色体が遺伝します。牝馬はX染色体のみを持つ為、Ý染色体は存在しません。)を遺伝させています。
サンデーサイレンスが輸入されるまではサンデーサイレンスの属するロイヤルチャージャー系は少数派でした。
社台グループがリアルシャダイを子馬で買って、種牡馬にし、産駒が活躍したのがきっかけで、ブライアンタイムズ、サンデーサイレンス等の種牡馬とグラスワンダー(スクリーンヒーローの父)やタイキシャトルなどの外国産馬が輸入されました。
サンデーサイレンスが輸入されてから30年近くが経過し、現状はサンデーサイレンス系とそれ以外という状態です。
キングカメハメハとディープインパクトがいなくなり、ここ5年くらいが過渡期になります。
しかし、サンデーサイレンス系とロードカナロア、ルーラーシップ(共にキングカメハメハの子供。)が中心な状況は変わらないと思います。
この状況はヨーロッパの競馬も変わらず、ノーザンダンサー系が主流で特にサドラーウェルズ系とダンジグ系が占めています。(ドイツだけが血統が異なりますが、アイルランド、イギリス、フランスの馬がドイツの種牡馬を使用することは少ないです。)
そんなヨーロッパが期待するのがサンデーサイレンスであり、ディープインパクトでした。アイルランドや中東の大馬主が日本に繁殖牝馬を連れてきたと言うのは有名なお話です。
アメリカではノーザンダンサー系、ミスタープロスペクター系、それ以外と生産数も多く、活躍馬が1系統に集中しにくい状態です。日本で活躍が難しいサドラーウェルズ系でも系統が続いています。
日本のサドラーウェルズ系はオペラハウスが頑張りましたが、ティエムオペラオーがダメで続きませんでした。
ダメと言うか、サンデーサイレンス系などの良い牝馬を集めることが出来ませんでした。
日本では世界の一流種牡馬をお金で買ってくるのは成功確率が低い為、下火になっています。ラムタラを40億円で買ってきた時には驚きましたが、結果は40億円をどぶに捨てたのと同じでした。
ウォッカやダイワスカーレットの不振が新しい系統の種牡馬がいないことを表しています。
アーモンドアイやデアリングタクトが活躍馬を出せるかどうかで日本競馬の未来が決まります。
社台グループが内国産種牡馬に力を入れ始めたことも少し影響しています。
それくらいサンデーサイレンスが凄かったこととウォーエンブレムが失敗したことが本当に痛かったです。
このままではセントサイモンの悲劇のようにサンデーサイレンスの悲劇が起こります。
この問題は古い日本の活躍馬が息を吹き返してもトウカイテイオーのパーソロン系はサンデーサイレンス系のオルフェーヴルやドリームジャーニーの牝系にいます。
ノーザンダンサーやサンデーサイレンスの力を借りないナスルーラやリボーのサイアーラインから速い馬が出て来たり、牝馬の系統は夢物語でしょうか?
サンデーサイレンス系の占める日本競馬界は当分続きます。
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