韓国労働関係調整法改正案可決

 

こんにちは!古典部員です~

韓国では最近「黄色封筒法」と呼ばれる労働関係調整法改正案が話題でした。

それが、今日(8月24日)朝、国会で可決されました。

 

ですが、なぜ「黄色封筒」とよぶんでしょうか。

2014年双龍(サンヨン)車ストライキの時、会社が労働者たちに約4.7億円相当の損害賠償を要求したことがありました。

その時、韓国市民の募金キャンペーンの名前が「黄色封筒」でした。

そこから着眼して、労働関係調整法のあだ名になりました。

 

黄色封筒法の主要な内容は2つです。

黄色封筒法は、使用者、つまり雇用主体の範囲を決める労働組合法の2条と、

労働組合が労働争議をしながら発生した被害の損害賠償を禁止する3条の改正案です。

 

まず使用人の場合は、現行法上には直接雇用した人でした。

が、今回の改正案では、「勤労契約の形式とは関係なく、勤労者の勤労条件に対して実質的な支配力、または影響力を行使する人」に広がりました。

それで協力社の社員や下請け労働者が直接元請と交渉できる余地ができました。

 

あと、労働関係調整法はもともと労働争議によって発生した被害に対する損害賠償を禁止します。

ですが、今回の改正案でその「労働争議」の範囲が広くなりました。

労働争議の範囲が会社の投資決定、(海外)事業場移転などの経営上の判断まで拡張されました。

 

では、この改正案の波及力はどうでしょうか。

何より、既存の労働交渉で疎外されていた下請け労働者やデリバリーライダーみたいなプラットフォーム労働者の交渉権が保障されたのが一番大事なポイントですね。

 

が、韓国の経済団体や韓国に進出した国際企業は懸念を表明しています。

GM車などは最悪の場合韓国から撤退する可能性もある様子です。

 

個人的には、韓国大手企業に投資するのが少し迷いますね。

特に人力集約産業の造船、車、建設などの分野に直接的な影響が予想されます。

あと、韓国の株式指数自体にも影響があるのではないかの懸念もあります。

何分、会社も労働者も両方利得になったら幸いです。