2013.8.11 東京・両国国技館 観衆11500人以上(超満員札止め)
10.G1 CLIMAX 23 優勝決定戦(時間無制限1本勝負)
×棚橋弘至vs内藤哲也○
[26分44秒 スターダストプレス→エビ固め]
評価:★★★★★★★★☆☆
寸表:
フォト:32枚
寸表:内藤哲也おめでとう、ようやく念願のシングルタイトルGETだね。31歳か、新日本エリート街道を用意され続けたけどチャンスを生かせずオカダに抜かれ去年は焦りから怪我に追い込まれと絶望を味わってようやく出した結果。
考えてみればNEVERの田中戦負けてから連敗続きだったけど自分ではドンドン調子が良くなってきてるとか発言してたもんな。まっ、現に前日の中邑戦なんかは良かったしね。アンダーソン戦も良かった、決勝の棚橋戦も悪くなかった。
棚橋弘至のエグい足攻めを耐えに耐え、掟破りのスリングブレイドからドラゴン、そしてグロリアからスターダストプレスと内藤黄金フィニッシュが炸裂し会場は大合唱の1、2、3!!
うん、今年のG1の決勝も中々レベルの高い攻防を見させてもらった。この日は気温が38度と歴代のG1の中でも熱い日だったけどその熱さをリングでも体感させていただきましたよ。
・・・が!文頭でおめでとうとは言ったもののなんかまだ早いって感じがするのは俺だけだろうか?素直に、素直に内藤哲也の優勝を喜べない。俺自身内藤好きだよ、内藤のプロレス好きだしG1優勝予想を毎年内藤にしてたくらいだからね。まあ、今年は棚橋弘至の優勝を予想してたけど(苦笑)
やはり素直に喜べない理由の一つは公式戦で飯伏幸太に敗れていることかな。復帰してすぐG1を獲りましたってのも理由の一つだけどやはりここだ。
DDTは交流こそもっているけど外敵、しかも飯伏幸太はジュニアヘビーだ。階級なんて関係ないと言ったらそりゃそうだけどやはり新日本のヘビーとしての誇り、今後トップに立つにあたっては敗れてはいけない相手に敗れてしまった。
中邑は勝ったよ、壁ってのを教えた。けど内藤は負けて握手まで拒んだ。飯伏に負けてG1優勝・・・これだとやはりハクがつかないのがファンの気持ちだろうね。
まあ、今回のG1試合内容は良かったからそれでいいけどファンを完全納得させるにはドームのメインの権利書も手にしたしそれまでは自身も言ってたリベンジロードだろうね。
ま・ず・は・・・田中将斗!!NEVER無差別級&ドームメイン権利書を懸けての戦い!そして飯伏幸太とのドームメインを懸けての戦い!天山に敗れてるけど、まあそこはいつでもいいでしょう(笑)
G1優勝者としてシングルプレイヤーの結果を出した今これからは結果はもちろんのこと内容が伴ってないとすぐさま新日本の玉座からは引きずり下ろされてしまうぞ!
今時代はいつの間にか新日本四天王とは言わず新日本3強と言われてる。棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカ、そこに割って入るだけのポジションをまだ内藤哲也は確立していない。
おめでとうとは言ったけどまだ私自身も内藤哲也じゃ不服だという気持ちだしね。こっからだよ、こっから。こっから俺の考え方を代えさせて欲しい。棚橋弘至もそう思ってた、チャラくなってエースとして存在価値が出てきたと思ったし業界のトップと思わせてくれたのは大阪DOMINIONの後藤とのタイトルマッチ戦。やはり人の心を動かすのは試合内容だと思う、G1決勝戦。評価は8、残り2がどういう意味なのか?去年のオカダvsアンダーソンの方が面白かった。2010年の小島vs棚橋の方が面白かった。これは申し訳ないが本音だ。内藤が絡んだ2011年の中邑戦よりかは今年の方が面白かったけどまだまだ・・・まだまだこれからだ内藤哲也!考え方を変えさせてくれ!応援してます!
内藤がドロップダウンからドロップキックを浴びせ、チンロック、ヘッドシザース。すると棚橋は、カウンターバックエルボー&フライングボディアタックの連続攻撃でペースを掴み、内藤の膝裏へタックル。
ここから棚橋の膝攻撃が始まり、トーキック、ストンピング、ニードロップをすべて膝に集中。そして、足4の字固めで締め上げ、内藤の動きをストップさせる。
棚橋の膝攻撃は続き、ストンピングの乱れ打ち。さらに、膝をセカンドロープへ引っ掛け、逆関節に絞る。そして、今度は張り手を連打して内藤をグロッキーに追い込んだ。
追いつめられた内藤は、セカンドロープを利用したDDTで逆転。さらに、スイングネックブリーカー、アームホイップ、低空ドロップキック、ランニングサンセットフリップで追撃。
さらに内藤は、棚橋の延髄付近へ膝を突き立て、変型羽折り固め。ところが、棚橋は膝への低空ドロップキックで逆襲。これで内藤が場外へ落ちると、コーナー最上段からボディアタック式ハイフライフローを見舞う。
続いて棚橋は、内藤の膝をセカンドロープから場外に出し、エプロン上でドラゴンスクリュー。そして、テキサスクローバーホールドを狙うが、内藤が首固めに切り返し、低空延髄斬りをヒットさせる。
ここで両者は激しいエルボー合戦を展開。そして、内藤がジャンピングエルボーアタックを繰り出すも、棚橋がかわして当たりが浅くなってしまう。すると内藤は、左右の張り手を連打するが、棚橋はダルマ式ジャーマンスープレックスホールドで逆転。
続いて棚橋は、スリングブレイドで内藤を倒し、コーナー最上段からハイフライフロー。しかし、かわして自爆させた内藤が、後頭部へのミサイルキックで反撃。さらに、ジャーマンスープレックスホールドで3カウントを迫る。
次に狙ったドラゴンスープレックスは阻止された内藤だったが、延髄斬り、ジャンピングエルボーアタック、グロリアと畳みかけ、コーナー最上段からスターダストプレス。ところが、棚橋にかわされて自爆してしまう。
これでダブルダウン状態になると、両者への大コールで場内が騒然となる。すると棚橋が、グラウンドドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドを極める。そして、体重をかけて絞り上げるも、内藤は辛うじてロープエスケープ。
続いて棚橋は、ドラゴンスクリューで内藤を吹き飛ばし、ロープへ走る。しかし、内藤が横から絡みつき、プルマブランカで捕獲。今度は棚橋をロープエスケープさせた。
さらに内藤は、棚橋をコーナー最上段に固定し、雪崩式フランケンシュタイナーを敢行。ところが、棚橋が前方回転エビ固めに切り返し、そこからスタイルズクラッシュ。そして、素早くコーナー最上段へ駆け上がると、うつ伏せ状態の内藤へハイフライフローを見舞う。続いて棚橋はもう1度コーナーへ上がり、再びハイフライフローを繰り出す。だが、内藤が両膝を立てて防御。
25分が経過し、棚橋のカウンター低空ドロップキックがヒット。ところが、内藤がなんとスリングブレイドで棚橋をなぎ倒し、ドラゴンスープレックスホールド、グロリアと猛攻。そして最後は、スターダストプレスで棚橋にとどめを刺し、『G1』初優勝を飾った。
悲願の『G1 CLIMAX』初優勝を遂げた内藤に、木谷高明会長が表彰状を授与。さらに、元サッカー日本代表の中山雅史氏がG1トロフィー、東京スポーツの柴田惣一氏が東京スポーツ賞、タレントの小森美果さんが優勝盾、木谷会長が優勝旗、菅林直樹社長が賞金1,000万円の目録を贈呈したのち、野上慎平アナウンサーによる勝利者インタビューが行なわれた。
▼勝利者インタビュー:G1 CLIMAX 23覇者内藤哲也
---超満員の両国国技館で優勝旗を振り回した気持ち、いかがでしたか?
「俺、欠場期間中、『どうせ、みんなはもう、俺のこと忘れてるんだろうな』って思ってました(※否定する大歓声)。『俺がいなくても、みんな何も思わずに、普通に新日本プロレスを見てるんだろうな』と思ってました。お客さんを、俺、信用してなかったッス。でも、復帰して、大した動きもできないのに、ケガばっかして、ヘタな試合ばっかして、それでも、こんだけ大声援でいつも応援してくれて、ホントにありがとうございます!!(※大拍手&大歓声&大内藤コール)」
---「お帰り」の声と共に大「内藤」コールです!
「(※涙声で)いや、もう、この何ヶ月間の苦しみが、吹っ飛びました。本当に、最高の空間でした(※大拍手)」
---棚橋選手との闘いの中で、膝を集中攻撃される場面もありましたが?
「『もう、膝は壊れてもいいな』と。どっかの選手が『プロレスに右膝1本くれてやる』とか言ってたよね?俺は、プロレスのためじゃない。プロレスを応援してくれる皆さんのために、膝の1本や2本、くれてやろうと思って闘っていました!(※大拍手)」
---ちょうど1年前、8月7日仙台で右膝じん帯断裂がありました。あの日、仙台に戻って来て、涙を見せた内藤選手です。いま、こうして優勝して両国の超満員のファンに包まれて、ファンの温かみを改めて感じたのでは?
「『ファンに助けられた』とか『ファンの声援が力になった』とか、『なんか、そういうのどうなのかな!?』って正直、思ってました。でも、自分が苦しい状況になったとき、ホントにファンの皆さんの声援が力になって、今日、最後まで頑張れました。ホントにありがとうございました!(※大拍手)」
---これからは『G1』チャンピオンとして追われる立場になりますが?
「『G1』チャンピオンかもしれないけど、俺には借りがいっぱいあるんで。IWGP?オカダ・・・いや、その前に! まーずーは! NEVER(無差別級王座)、俺は、田中(将斗)から行きたいと思います(※大拍手)」
---NEVERのベルトを獲って、その先を見据えた目標ですね?
「俺自身、納得してないんで! しっかり闘って! 田中を倒して! IWGPのベルトに挑戦します!(※大拍手)」
---最後にマイクをお渡しします!
「(※大・内藤コール)テレビ、インターネット、映画館でご覧の皆様、そして! 今日、この最高の空間を作ってくれた会場の皆様!最後までご観戦ありがとうございました!(※大拍手) どんな夢でも、諦めなければ可能性はゼロじゃない。あきらめなければ、道が自然とできて行くと俺は思います。俺の夢は!新日本プロレスの主役になること。簡単な道じゃない。険しい。『やっぱりムリだろう』って思うでしょ? だからこそ! 俺は! チャレンジしたい。だからこそ、あきらめずに、夢を追い続けたい。誰に!誰に何を言われても! かまわない。俺の夢は変わらない。新日本プロレスの! 主役は! 俺だ!(※大拍手)」
ここで尾崎仁彦リングアナウンサーが内藤の名前をコールすると、ブルーのテープがキャノンで発射され、リング上へ降り注いだ。
※永田、BUSHI、本間朋晃が駆けつけ祝福。内藤はテーブルにもたれかかって男泣き。
永田「哲っちゃん!ここ、喜ぶところだよ!」
※内藤は永田と握手、そして抱擁。
BUSHI「内藤選手! 『G1 CLIMAX』優勝おめでとうございます! 乾杯!」内藤にビールかけ。
永田「おめでとう!」
「これが一番イヤだったッスね。いやぁ、もう、なんか、言葉が出てこない! ツラかったッスね! 思い通りにプロレスができなくて、ツラかったッス! ありきたりの言葉だけど、ホントにファンの人に助けられたなって。今日の会場のお客さん、そして遠くから、全国から、気を送ってくれたお客さん、どうもありがとうございました! あと1つ忘れちゃいけない。棚橋! いや、棚橋さん! あなたと優勝決定戦、闘えてよかった! あなたに勝って、優勝できたこと、スゲー誇りに思います。次はもっと大きい舞台で、棚橋さん、やりましょう! そして俺が、勝つ! 棚橋さん、ありがとうございました!」
---長期離脱、初めての経験だったと思いますが、苦しかった8ヵ月間、どんな気持ちでリハビリをし続けていたのですか?
「帰って来れるのか、帰って来たとしても、居場所はあるのか、みんなが迎えてくれるのか。スゲー不安な日々でした。さっきもリング上で言った通り、俺がいなくなっても、誰もなんも思わねぇんだろうと。現在の新日本プロレス、盛り上がってるから、俺の居場所なんかねぇんだろって、ふてくされてる部分ありましたよ。でもそうじゃなかった。復帰してから、不本意な負け方しても、それでも『内藤!内藤行け!』って言ってくれたお客さんにスゲー感謝してます! 恩返しは、リング上からちょっとづつしかできないけど、これからちょっとづつ、ちょっとづつ、恩返ししていきたい。そして、お客さんの信頼を、俺は掴みたいと思います」
---欠場する前と、復帰した後、ファンに対する思いというのは、内藤選手の中で変化はありましたか?
「もともと新日本プロレス大好きですから、新日本プロレス大好きだし。だから、やっぱ、ファンの時の気持ちを忘れたくないんで俺は。今までも俺の中で、大切にしてたけど、これからより一層、ファンの方を大切にしていきたいなと。そして、もっと、もっといいプロレスを広めて、みんなで楽しみたいなと思います。その中心は、俺でありたい」
---内藤選手がデビューを飾ったのは2006年のことです。お客さんがなかなか集まらなくて、苦しかった『G1』も経験したと思います。その中で、大いに夢を語ってついに掴んだ、あの両国の雰囲気、どう捉えましたか?
「ホントにもう、最高の空間でした。最高の空間だった。これは、俺らだけじゃない。スタッフの方もそう、リング作ってくれる方もそう、警備してくれる方もそう、お客さんもそう。レスラーだけじゃ、成り立たないもんなんで。俺は感謝の気持ちを忘れずに、夢、新日本プロレスの主役へ、一歩一歩近づいていきたいなと思います」
---改めて、田中将斗選手の名前も出ましたが、この後の内藤選手が進むべき道を教えてください。
「『なんでNEVER.なんだ?』と思う人もいるかもしんない。『IWGPにいかなきゃ、おかしいだろ?』って言うと思う。俺もファンだったら、そう思うと思うよ。でも、俺は秋田の借りは忘れてない。あの時の悔しさ、あれを、俺の中でも消化しない限り、前へは進めないんで。『まずは』って言葉が気に食わないんでしょうけどね。改めて言ってやりますよ! 『G1』を獲った、さぁこれからどうする? ま・ず・は、田中! オマエの持つNEVER.からいきたいと思います。そして、みんなを納得させるかたちで、IWGPに進みます!」
---今日の決勝戦、先程棚橋選手を称えるようなコメントもありましたが、“エース”という点で、棚橋選手からその座を奪い取る、そういう覚悟、決意について、改めてどうですか?
「棚橋に憧れて、新日本入って、棚橋を追いかけてヘビー級に来た。ずっと俺は棚橋の背中を追い続けてきた。まだ越えたとは思ってない。1回勝っただけだ。ただ、あんだけ大きい壁がいてくれたら、越えごたえがあるだろ?! あのエースを越えたとき、新しい景色が見えるんじゃないかなと。新しい新日本プロレスが、見えてくるんじゃないかな。それは、中邑じゃないんだ! オカダじゃないんだ! 俺がやらなきゃいけないんだ! 俺にしか、できないんだ。その時、確実に、主役に、みんなが認めるかたちで躍り出たいと思います。俺の夢は変わらない! 誰に何言われても変わらない! 新日本プロレスの主役は! 俺だ! ありがとうございました!」
※コメントルームに大の字に倒れこんで、しばらく動けない棚橋。ヒザをついて半身になって。
「あとちょっとだった……。あとちょっとだったな……。最高の会場で、最高の勲章。あとちょっとだった。でも、大丈夫だ。俺、疲れてないから!」