なんとも早、年が明けてしまったではないか!
この数ヶ月、煩悩は死んでいたわけではない。仕事に趣味にと勤しむあまり、時間が無くてここにたどり着けなかっただけなのだっ!!!煩悩は、欲望が沢山ありすぎて1日24時間では時間が足りなさ過ぎるっ!!せっ、せめて1日が36時間ほど有れば、もう少しやりたい事が出来るのに…しょぼん と愚痴を言ってみたところで、時間が延びてくれるわけも無いので、自分の世界に浸ろうと思う。
 年が明けてから12月の話をするのは、如何なものかと思うが、12月と言えばクラッシクバレエでは、定番の演目がある。それは『くるみ割り人形』。日本で言えば『第九』くらい海外では定番の演目で、数年前に浅田真央選手が、この演目をフリープログラムで滑っていたが、日本選手権の開催は、まさにクリスマスの辺りにあるので、うってつけの演目と言えよう。この曲は全体を通して、あまりに有名な曲が多いので、これを見ている皆さんも一度は耳にした事があるはず。耳
 あらすじとしては、クリスマス・イブの夜にドイツのシュタールバウム家では、クリスマスパーティが開かれ(フムフム。かなり裕福なお家らしいな)そこの娘であるクララは、ドロッセルマイヤー老人から、くるみ割り人形をプレゼントされる。プレゼントところがくるみ割り人形を巡って兄のフリッツと取り合いになり、兄が人形を壊してしまったので、ドロッセルマイヤー老人が人形を修理してくれる。曲としては序曲では、チェロとコントラバスが除かれており、このバレエ全体のかわいらしい曲調を感じさせてくれ、これから何が始まるのかワクワクさせてくれる曲である。第2番の行進曲もあまりに有名で、説明するまでも無いだろう。そしてまた、バレエのあらすじに戻るが、客も帰り皆が寝静まった頃、クララは人形のベッドに寝かせられている、くるみ割り人形を見に行く。するとちょうど時計が0時の鐘を鳴らし、さぁ魔法の始まり始まり。なんとクララは人形ほどの大きさになってしまうのだっ!!叫びこの時、殆どの舞台ではクリスマスツリーが大きくなる事で、クララが小さくなる事を表現している。
 そこに、ハツカネズミの大群が押し寄せ、ハツカネズミの大群とくるみ割り人形が率いる兵隊人形との戦い、最後はハツカネズミの王様とくるみ割り人形の一騎打ちとなる。くるみ割り人形が、あわやというところでクララがスリッパをハツカネズミの王様に投げつけ、ハツカネズミ達は退散する。倒れたくるみ割り人形が起き上がってみると、凛々しい王子の姿に変わっているのだ!!王子はクララをお菓子の国へと招待するのだっ!!その旅の途中で冬の松林へと差しかかり、雪の精のワルツを見るのだ。
 お菓子の国の魔法の城に辿り着き、王子(くるみ割り人形)が女王である金平糖の精にクララを紹介すると、お菓子の精たちによる歓迎の宴が始まる。煩悩は、レニングラード国立バレエのくるみ割り人形を見たのだが、そのお菓子の精たちの歓迎の宴の中でも、度肝を抜かされたのは、「コーヒー、アラビアの踊り」でコーヒーの精のソロ(この使い方が正しいのかは、分からぬが。1人だけ別格で別の衣装を着て踊っていた)の人の全身筋肉は凄かった。背筋が遠目で見ても分かる位、鍛え抜かれた筋肉で鳥肌が立つくらい綺麗だった。この曲のベースは、グルジア民謡の子守唄だそうだ。これに続く中国の踊りとロシアの踊り、あし笛の踊りは全体的に軽快で、このバレエの象徴的で楽しい感じの曲調が続くのだ。音譜そして花のワルツでは金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥとなるのだが、この曲はあまりに有名で単独で演奏される事も多い。劇末は、クララがクリスマスツリーの足下で夢から起きる演出と、そのままお菓子の国で終わる演出とがあるそうだ。全体的にいえることは、煩悩が見たレニングラードのくるみ割り人形役を踊っていた人は、技術が凄いっって事。コミカルな中に人形であると思わせる芸の細かさや軸のぶれない回転などは、目を見張るものがある。このバレエは、老若男女問わず、見た後に気持ちがほんわかする、なんともクリスマスに相応しい演目と言えよう。ラブラブ
 なんにしても、クララがハツカネズミの王様にスリッパを投げつけるシーン等は、もう恋する女そのもので、少女はこうして大人の女への階段を一歩一歩歩いていくんだなぁって思いましたわよぉ。そして金平糖の女王も実はクララだったりするのかも…少女は皆、お姫様願望が強い生き物なのだっ!!そして恋するあまり、王子とのパ・ド・ドゥを踊るのは自分である主人公なのだっ。って思うと俄然納得がいってしまうのだよ。その後の王子率いる4人の従事(これはくるみ割り人形が率いた兵士達の化身だな)との踊りもお姫様願望の強い少女の思いつく夢そのものでは無いかっ!!はっっ!?いかん!いかん!また妄想という名の自分の世界に入ってしまった!!
 という風にバレエは難解とも思えるが、妄想女の煩悩はいくらでも面白い妄想が思いつくので、クラッシックバレエはちょっとお堅いと思っている方も、是非お試しあれ!!楽しい世界が広がるでござるよにひひ