『すべてのものが全体を作り上げ、一が他と響き合い作用しあう』
ゲーテ『ファウスト・地獄篇』より
この訳文は、どこの出典か分かりません。
私の大好きな、嵐の大野君が主演した2008年TBSドラマ『魔王』では、このように引用されていました。
ゲーテの名言集 には「あらゆるものが一個の全体を織り成している。ひとつひとつが互いに生きて働いている」となっています。
怒りや、憤りを覚えることもあれば、感謝があって、心を満たしてくれる出来事もあります。
「人に裏切られた」と感じた時に、怒っているのか、悲しいのか。
相手が悪いのか、自分が悪いのか。
一方向からしか見るだけでは、何にも分かりません。
しかし、だからと言って色んな立場で物事を考えることばかりに慣れても、自分の気持ちが見えてきません。
『すべてのものが全体を作り上げ、一が他と響き合い作用しあう』
迎えている"今"の瞬間を、コントロールすることは不可能だった。
それは誰にも不可能だった。
それが幸せな"今"でも、不幸せな"今"でも。
もし後者なら、どうすればよかったのか。
時を戻すことは出来ません。
後は、わが身の不幸を嘆いて生きていくか、そこから這い上がるか。
二つに一つです。
ちょっと、知人の話を聴きながら、ふいにこの言葉を思い出しました。
その知人は、3日に一度は「お久しぶりです」と言って電話をかけてきて、ひたすら電話口で人生を嘆きます。
がんばれ、おばさん。
※人の話ばかりではなく、自分に当てはめても色々と考えさせられています。
「ファウスト」読んでみよう。