「貧困ビジネス」の定義は、「貧困層をターゲットにしているが、貧困からの脱却に資することなく、むしろ貧困を固定化するビジネス」とされています。つまり、貧困層を対象とすることで利益を得る一方で、彼らの貧困状態を改善するどころか、より悪化させるようなビジネスのことです。


長田 龍亮

潜入 生活保護の闇現場 (ナックルズ選書)

衝撃のノンフィクション
下流の人々を喰らう奴らの正体

高齢者、障害者、失踪者、元ヤクザ、懲役あがり・・・
社会に行き場のない下流民300名以上を抱え込んで
巨大な貧困ビジネスに膨れ上がっていた「ユニティー出発」。
2014年夏、私はそこで革命を起こそうと立ち上がった。

貧困ビジネスの入口
生活保護受給者になる
潜入 ユニティー最奥部
和合秀典という男
闘い
北区での生活保護ライフ
ユニティー出発、その後
ユニティー裁判で見えたこと
おわりに
ユニティー出発 入所者データ

サニーライフネットワーク
「貧困ビジネス」の定義は、「貧困層をターゲットにしているが、貧困からの脱却に資することなく、むしろ貧困を固定化するビジネス」とされています。つまり、貧困層を対象とすることで利益を得る一方で、彼らの貧困状態を改善するどころか、より悪化させるようなビジネスのことです。
生活保護受給者をターゲットにしているかどうか、生活保護費を搾取しているかどうか、そして貧困からの脱却を支援するのではなく、むしろ貧困を固定化するようなビジネス展開をしているかどうかを確認する必要があります。
「貧困層をターゲットにしていて、かつ貧困からの脱却に資すること なく、貧困を固定化するビジネス」を言う(湯浅「貧困ビジネスとは何か」『世界』2008 年 10 月号)。
貧困ビジネスユニティー出発代表和合秀典逮捕
保護費全額徴収…手元には1日500円、仕事禁止「出たくても出られない」 貧困ビジネスの悪辣
2014/10/3 14:00
会見で施設の実態を語った「ユニティー出発」の元入居者の男性=2日、さいたま市浦和区
 生活困窮者の生活保護費を食い物にする「貧困ビジネス」で得た所得から約6381万円を脱税したとして所得税法違反容疑で逮捕された和合秀典容疑者(72)。低額宿泊施設「ユニティー出発(たびだち)」の元入居者らは2日、さいたま市内で会見を行い、「出たくても施設から出られない人がたくさんいる。これを機に行政のメスが入ってほしい」と憤りをあらわにした。
 ユニティーをめぐっては平成23年、元入居者ら7人が原告となり、搾取された生活保護費の返還などを求める損害賠償訴訟をさいたま地裁に起こしていた。
弁護団や元入居者によると、ユニティーは路上生活者に声を掛けたり、求人広告を見て面接に訪れた生活困窮者らを入居者として集めていた。「寝場所もあるし食事も提供される」などと誘惑し、さいたま、戸田両市などに約50カ所ある施設へ連れて行き、生活保護の申請をさせるという。元ヤクザ、元暴走族、生活保護費不正受給。
 月額約12万円の保護費は毎月、職員によって全額徴収され、入居者の手に戻るのは毎日500円の小遣いなど2万円程度だった。
施設は民家に個室を作った簡易な作りで、1人あたり2畳半ほどのスペースしかなく、食事はカップラーメンやレトルト食品など粗末なものしかなかった。22年3月末時点での入居者は326人。中には和合容疑者が経営する飲食店などで低賃金で働かされていた入居者もいるという。

 22年4月~23年9月、さいたま市桜区内の施設にいたという原告の男性(66)は「仕事を探そうにも500円では交通費だけで消えてしまう。1回入れば出られない、うまい仕組みだった」。また、和合容疑者の運転手を務めていたという元入居者の男性(34)によると、施設内は「仕事をしてはいけない」というルールがあり、仕事が見つかった人は退寮させられていたという。男性は「自立の妨げをされ何もできない状況だった。やっと捕まってくれた」と話した。訴訟を支援してきたNPO法人「ほっプラス」の藤田代表(32)は「今回の件は氷山の一角。行政の手続きを踏めばアパートに転居できることを知ってもらい、貧困ビジネスの蔓延(まんえん)を改善したい」と話した。