昔、裁判所で修習していた時に、裁判官から「君たち、実務上、訴状を当事者に届けるために行っている送達をなんと言っているか知っているかね?」と質問されました。


 修習生の答えは次の通りでした。


 A修習生「はい、交付送達です」(*^ー^)ノ

 B修習生「・・ええっと。出会送達かな。」(^人^)

 C修習生「いやあ・・職権送達?」(*^o^*)


  結局、誰も正解できなかったのには裁判官もあきれていましたが、正解は「特別送達」ということになります。


 書類を届ける送達にも、届ける相手や場所、届け方によっていろいろな呼び名はあるのですが、実務上、「特別送達」という言い方で通っています。

 郵便局が訴状などの裁判所の書類を、届け先に確実に届けるというもので、郵便の特殊扱いの一種です。

 たまに、裁判所内の地下の郵便局の窓口で、一般の人が「特別送達にしてもらいたいのですが。。」と質問していたりするのですが、裁判所などの公的な特殊な送付元のみしか扱えないものです。

 

 裁判所の地下には郵便局があるのですが、午後2時ころになると、裁判所の職員の人たちが列をなしています。これは、特別送達で出すための郵便を持ってきているのですね。

 裁判所の各部ごとに出すので、すごい列になっています。


 なお、冒頭の修習時代のやり取りですが、私のころには司法試験には送達に関する問題というのはほとんど出題されませんでした。

 ですので、送達については全くと言ってよいほど知識がなく、トンチンカンな答えになったのでした。


 しかし、実務に出ますと、送達の問題で頭を悩ませることがたまにあります。


 裁判所から送った訴状が相手方に届かないということになると、裁判所から弁護士に連絡が来て「どういうことか調べてくれ」と言われます。

 それで、わざわざ出向いて、表札を確認したり、電気やガスのメーターが回っているかチェックしたりしなければならないのですね。


 これが遠方だったりした日には・・・(゚_゚i)




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