変えようとすることは存在を否定していること | 自分のままでのびのび楽に 性質を知って自分を知る 相手を知り寄り添う関わりを ケアする人凸凹さんを楽にしたい

自分のままでのびのび楽に 性質を知って自分を知る 相手を知り寄り添う関わりを ケアする人凸凹さんを楽にしたい

社会福祉士で知的障害者生活支援施設→現在発達凸凹さんゆっくりさんの児童デイ勤務。性質を知って、心に寄り添う関わり方で、セルフケアで。支援する人、子育て・家族のケアをする人が楽に、ゆっくりさん凸凹さんが自分のままでのびのび。

自分が働いていてこんなこと言うのもなんなんですが、言葉にしておきたくなりました。



今、障がいのあるお子さん向けのデイサービスがたくさんあります。
それはとても良いことで、私が大学を卒業した十数年前に、障がい児療育をしてみたいけど就職先がないなーと思ってた頃とは全然違います。
学校と家庭以外の居場所ができて、世界が広がりました。保護者も自分だけで抱え込まなくてよくなり、お仕事をされている方も多いです。


その一方、障がいがあるからがんばらないといけない状況が生まれていると感じます。

がんばって障がいを改善させたい、発達させたい。
毎日事業所に通って少しでも良くなるように。



私は、障がいがある方ががんばる時代は過ぎていくと思っていました。

障がいは環境要因という社会モデルを習ったのがそれこそ十数年前の大学時代でした。

障がいのある方ががんばって社会に近づくのではなく、障がいがあっても、ありのままで受け入れられる社会になろう、多様性を認め合おう。
現実がそうではないことも承知ですが、以前に比べてそういう流れになってきているんじゃないかなと思うのです。


でも、発達障がいに関しては、逆行している気がしています。
早くから療育をしたら発達する、改善される。だから、がんばって社会に近づこう。
がんばって発達しよう。変わろう。

もちろん、早期療育で発達することはあります。
保護者がなんとかしたい気持ちもわかります。子どもがかわいいからこそ、将来が心配になります。


でも、私は、障がいがあっても、凸凹でも、子どもを変えようとするのではなく、その子はその子のままで受け入れられるようになればいいなと思います。

発達や成長は必ずあります。それはもしかしたら数年先かもしれないけど、少しずつかもしれないけど、誰でも必ずあります。いろいろなお子さんを何年も見てきた私は、発達しない子はいないと言い切れます。


だけど、そのために今を否定するのは違うなと感じます。

その子を変えようとすることは、今のその子を否定していることです。

今の存在を否定して良くなることはないです。


その子がその子として生まれてきたことを否定しないで、ありのままを受け入れて、寄り添って、少し楽に生活できる手立てをしながら社会で生きていく

というのがいいのではないかなと思います。


デイサービスは、楽しく過ごせる居場所であり、障がいがあっても少し楽に生活できる方法を教えてくれる所がいいなと思っています。
子どもが変わるのではなく、方法を学んで身につける、習い事のようなイメージです。

人との関わりが難しい子は人と関わる方法を。
コミュニケーションが苦手な子は人とコミュニケーションをする方法を。
衝動性の高い子はが難しい子は気持ちのコントロールを。
不注意の子は忘れない工夫を。

それは、基本的に、保護者も知って、お家でも実践できればいい。
お家で過ごす時間も大切にしてほしいです。
ご家族が寄り添って受け入れてくれることが1番の力になります。


どんな子もそのままの存在で受け入れられて、周りの人が寄り添って、そのままでも生きやすい手立てを考えながら一緒に進んでいける世の中がいいです。