なんだこれは?と思ったのは
意外と早かったのかもしれない。
彼は、人混み、空腹、眠気などでイライラが発動するタイプ。
外に出かけるとなぜか肩を尖らせて「いつでもかかってこい」というような戦闘態勢で歩く。
そのせいか、歩くのが早く、私はあっという間に置いていかれてしまっていた。歩幅を合わせてくれていたのは、1.2ヶ月くらいだったか。
ある日、デパートに出かけた時のこと。
いつものように先を歩いていた彼は、
私が当然真後ろにいるものだと思って、
振り返りながら声をかけた・・・他人に。
そしてその夜、私は説教を受けることになる。
「なぜすぐ後ろをついて来ないのか」と。
私は「速すぎるんだよ」反論できていたか・・・は覚えていない。
足を動かすのが速い割には歩幅が狭い
彼の歩くペースに、私が速さを合わせると、
彼を追い抜いてしまう
その後も試行錯誤を(私が)繰り返し、
彼の後ろで私が歩幅を調整し、
彼の足の動きに合わせて
「右、左、右、左」と私も足を動かし、
テンポがズレると
ツーステップを入れてテンポを調整するという、
たぶん側から見たらコントみたいな歩き方になっていたに違いない。
え?並んで歩かないのかって?
狭い道で並んで歩いていて、
自転車にベルを鳴らされてから
そこそこ広い道でも彼から
「後ろにつけ」の指示があれば、
すぐ後ろについて歩くようになったのです。
よく考えたら調教だわこれ。
(10年経って気がついた)