私はスポーツを現役でやっています。
学生時代は全国大会で準優勝したこともあります。社会人となった今でも県大会で優勝したり、関東大会・全国大会へ出場しています。
そんな私は学校での教育活動として重点を置いているのが部活動指導です。
部活動指導は教員の職務内容に位置付けられています。最近は部活動指導の外部委託を進めようなんて動きがありますが、私はこれに反対です。理由は他のブログでも話していますので、ここでは割愛します。
さて、私が部活動指導に重点を置いている理由は、
「学校で最も重要な指導は生徒指導であり、その大部分を部活動がになっていると考えているから」です。
学生時代に一生懸命部活動をしてきた人ならわかると思いますが、
「挨拶・礼儀・時間を守る」=「時を守り場を清め礼を正す」
これは厳しく指導されてきたかと思います。これは日本人の礼儀正しさの根本でしょう。世界一長い歴史をもつ日本だからこそ、これらが重視されているのでしょう。
最近は欧米かぶれが増えてきたこともあり、自由な人間を育てようとする大人もいますが、礼儀を重んじる大人を育成することが何よりも重要です。他人を思いやらないなんて。。。
部活動では勝敗も大切ですが、それ以上に生徒に大切にしてほしいのがマナー・礼儀です。
これがないのに勝っても仕方ありません。プロのスポーツ選手になるならともかく、高校までは部活動を頑張るいう人が多いでしょう。ですから、私は部活動で人格形成を重点的に指導しています。その上で大会で自分の力を発揮できたり、結果として勝利できれば万々歳です。社会人になったら健康や、ストレス発散のために趣味としてスポーツができれば良いのです。
ジュニアスポーツの実態
最近はジュニアスポーツクラブが盛んになってきました。
平日の夜や、土日には多くの小中学生が練習しています。これはとても良いことだと思います。
しかし、中には勝利至上主義に偏りすぎ、行きすぎた指導がされているクラブもあります。
「小学生に挨拶や礼儀を教えない」「練習道具の準備や片付けは親がしている」「試合で負けたことを人のせいにする」「親同士でチームメイトの悪口を言う」こんなことはザラにあります。(ほんとに)
自分の子供にいい思いをさせたり、勝たせたいと思うきちはわかります。
ですが、何のためにスポーツをしているのかをもう一度考え直さなければなりません。技術向上は大切ですが、それ以上に大切なのは、人間として成長し、周りの人に信頼されることではないでしょうか。
ピリピリしながらやっているスポーツクラブには、同じような「勝つためを目標にし、弱いものには興味がない」という人が集まります。
現に、強いクラブでは中学までに全国大会レベルまで勝ち進めない子は置いていかれます。その子が高校に進学すると「部活動に入らない」「勉強をしない」「アルバイトで貯めたお金で遊んでばかり」「クラスでは友達の悪口を言う」こんな風になってしまう子もいます。その子の成長してきた環境を見れば納得できませんか?
これは誰のせいでしょうか。教育のせいです。
人生100年時代と言われるなか、その子の人生のピークを小学時代に求めてしまう親や指導者はしっかりと考え直すべきです。