父は20年以上前に認定医を取得した。

当時はその分野を専門に診る医師は少なくて、

同じ専門の認定医の先生たちと

勉強会を立ち上げ、定期的に勉強会を開催していた。


その勉強会は医師だけでなく、誰でも、

患者さんも参加できた。

医療従事者と患者さんと一緒の勉強会は

私の知る限りでは無い。

これは凄いことだと思った。

この勉強会は毎年県内の3市をローテーションする形で開催されていた。

父は世話役会、勉強会では座長をしていた。

私も何度か参加したことがあった。


この勉強会も、患者さんの会と同じ製薬メーカーがスポンサーだった。


私が上京する頃から、始まり

地元に戻って来てからも続いていたので、

こちらも長い年月が経過していた。


尿管がんで入院したし、もう後期高齢者の年齢になってからも、父座長をした時の会に参加した。

流石に、


もう、としょり(年寄り)だなぁ


と感じた。

いつまでもしがみつかずに、

若い世代にバトンタッチした方がいいと思った。


母は入院した時から、もう忙しく動き回るのはやめてもらいたいと思っていた。


そんな中

父は何気にもう年だからやめるかな

とボソッともらしたことがあった。

私と母は、その方がいい

と軽く返していた。


私は東京から地元に帰ってきて

10年ぶりに車を運転することにも

少しずつ慣れてきたし、

動けるうちにまた家族で県内の名所を行くことができたらいいなぁと思っていたが、

こういう会合でいつも時間が合わないので

なかなか実現出来ずにいた。


ある日、世話人の先生の一人から連絡があり、

父は世話人を降りることになった。


その当時、この連絡を母と私は引退くらいにしか思っていなかった。



本日もお読みくださり、

ありがとうございました😊