父のトイレに行く回数が増えてきた。
トイレに行ったと思って戻ってきたら、
また行くといってトイレへ
その繰り返し。
これは絶対におかしい。
前立腺肥大か何かで尿が出にくくなっているのでは?
尿が出ないから尿意は残ったまま、
だから何度もトイレに行きたくなって
行くことになる。
「前立腺肥大は絶対にない!」
と言い張っていた父だが、
本当に医者なのかってここでも思った私。
それとも悪いところが見つかるのが嫌なだけか?
面倒で一歩も動きたくないだけなのか?
私は自分の薬局に来ている患者さんで
父と同じ年代の方達の多くが
前立腺肥大の薬を飲んでいることなど話し、
病院に行くことを提案して
やっと病院に行くことになった。
病院に行くと言っても、
父にとっては
圧迫骨折して入院して退院後初の外出。
まともに歩くことができなくなった今の状態では
介護タクシーを使って病院に行かなければいけなくなった。
介護タクシーの手配が大変だった。
ケアマネさんにお願いして
探し出してもらいようやく
母がかかっている泌尿器科を受診。
看護師さんは顔馴染みなので
「あら、今日はお父さまですか?」
と声をかけられ答えに困った母。
診てもらったところ
ただの前立腺肥大ではなかったのだった。
血液検査をしたところ
PSAという腫瘍マーカーが基準値の10倍以上100を超える数値だったのだ。
「この数値だと、うちでは対応できないので
大学病院に紹介状を書きますから、行ってください。」
と先生が話された。
8年前に尿管がんでお世話になった大学病院の先生にまた診てもらうことになった。
普通の泌尿器科を標榜している個人病院は予約制ではないので、
介護タクシーの手配ができれば
いつでも受診ができるが、
大学病院はそうはいかない。
病院から指定された日に受診しなければいけない。
大学病院は混んでいるので
その時間の合わせて介護タクシーを依頼する方が多く、
ケアマネさんに泣きつく日々の始まりだ。
何とか介護タクシーの手配をつけてもらい、
受診し、まずは血液検査を受けた。
やっぱり腫瘍マーカーは100超え
MRIやCTの検査も日時を指定されて受けることになった。
私は仕事なので、
そう簡単にこの日検査だからって
付き添って行くことはできない。
母が連れて行くことになった。
父は現役時代
美容院で髪を切ってもらっていた。
しかし、コロナ禍で外出が制限されてから圧迫骨折で入院して今に至るまでずっと髪は切ってもらわずに仕舞い。
髪は長くなりボブくらいまでの長さになっていた。
検査の時病院で
母に車椅子を押してもらっていた父は、
同じく検査に来ていた高齢女性に声をかけられた。
「あら、お母さん、良いわね〜。幸せだわね〜。
娘さんに連れてきてもらって」
笑いを堪えて帰宅した母は
仕事から戻ってきた私に報告してくれた。
昔はマイナス10歳にみられることを自慢していた父は、今では母の両親世代に見られているとは😮💨
本日もお読みくださり、
ありがとうございました😊