検査と治療を受けるように父に話したその日の夕方、別の先生からの電話。

週末だから主治医の先生ではないのだろう。

(ってその前に電話をくださった先生も主治医ではない。)


「食事を拒否している。

このままだとどんどん弱ってきて、もたないでしょう。

今は苦痛もなく穏やかな状態。

最期この穏やかな状態をどう過ごさせるか?

このまま入院を継続するか?

家で過ごさせたいか?

家族の気持ちを確認したい。」


電話を受けていた母は途方に暮れた。


「帰ってきて、また危ないってなったら

病院にってなるんだよね?」


これまでのパターンだ。


私のその呟きが聞こえた先生は


「入院を継続させても退院させても退院どちらでもいいですが、

最期の時間を奪ったと言われても困るので確認でした。

入院を継続します。

気が変わったら連絡ください。」



食事を拒否し続けている本当の父の気持ちは?

食事を拒否することの肯定的意図は?

父は自分が死ねば母が楽になると思っての愛情表現なのだろう。

しかし母はそんな愛情表現は受け入れられない。

生きていてほしいのだ。


父は本当に死にたいのか?

まだ死にたくないと思って葛藤しているように私には見える。

しかし、医師として男としてこんな惨めな姿でいるのは耐えられないのだろう。

素直に人に助けてもらったり、上手に甘えることができないのだ。

だから、リタイヤしても医師免許を部屋に貼っておけなどと言ってバカにされないようにと

意地を張っているように見える。

沖縄戦で父親を亡くしてからずっとそうだったのだろう。

父親がいないことでバカにされないようにと生きてきた父。

だから母が父から欲しい愛情表現が父が生きること、生きる努力をすることでも受け入れられないし、やりたくないのだろう。


素直に甘えられないところは、自分にもそういうところがあったからよ〜くわかる😅


専門外や新しい知識はないのだから、

「老いては子に従え」

若い世代に素直に教えてもらった方が楽なのに、モルモット扱いしてって屁理屈を言って扱いにくい老人になっている。


私の思うところ感じていること、

これらが合っているのかはわからない。

大した反抗期もなく親のいうことを聞き

今も実家で両親と一緒に暮らしてきた私だけど、

そんな娘にでさえも意地を張り、弱いところを

恥ずかしいところをみせまいとしている父から本音を聞き出すことはできないままだ。


そういえば、

自殺は成仏できないと聞いているけど、

食事を拒否することは自殺になるので成仏できないのではないか?

昔、戦国時代に攻められて、もはやこれまで、というときに切腹する武士のことを

これって自殺になるのだろうか?

と疑問に思ったことがあったなぁ🤔

父は切腹するつもりでいるのか?

毎回適切な治療を受けたら復活する父。

命は生きようとがんばっているんだけどね。


妹に電話をしてみた。

妹は既に義理のご両親を病気で亡くしていた。

妹夫婦は共働きで、介護に時間を取ることは不可能だから

入院して、よくなったらケア付き高齢住宅へ

という選択をしたのだそう。

しかし、入院してそのまま亡くなってしまったのだと話してくれた。


現実的に入退院を繰り返している状況では、

入院の継続が妥当だというのが妹の見解だった。


1日でも長く生きていて欲しいのであれば、

病院にいるのが安心だ。

検査もせずに病状も現状もわからないままでは

薬剤師なんて素人と同じ。


私個人的には

帰ってくるなら病状をはっきりわからせること、

食事を取らない本当の理由を話してくれること、

本当はいつまで生きていたいのか?


これらがわかったら父の望む通りにし

後悔のない最期を飾れるように動くよ。

毎回退院の話が出るたびに私は伝えているのだが

なかなか伝わらず、うやむやで帰ってくるのだ。


今度こそ伝わるか?🙏🙏🙏🙏🙏




本日もお読みくださり、

ありがとうございました😊