『58.チャンス到来』『57.マンモス校のテニス部』『56.愚痴聞き人間の完成』『55.断れない転校生』『54.弘前のおばあちゃん』『53.引越しが決まる。』『52.孤独の始まり』…リンクameblo.jp

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テニス部1軍の夏休み練習は

全体での練習の他に別枠で

男子部員と一緒に練習があった。

一軍は男子女子各6名くらいずつだったと思う。


男子は部員数が少ないので入部すると全員1軍枠に入れる。

既に1軍だった2年生のうち1人は

ドン的な存在の子だった。


ドンはテニスがうまく強い球を打てる。

流石1軍にいるだけのことはある。

せっかく強い球を打てるのに

基礎練習は苦手なようで走れない。

数歩でも移動して打たなければいけないところへ返球されたらおしまい。

もったいない。



1軍で練習する様になってわかったのだが、

ドンはワガママで自分の

思い通りにならないと不機嫌になる。



だからか?

Y先輩は廊下でドンに会ってもスルーしていたらしい。



男子部員の中にドンの好きな人Tがいた。


ドンはお金持ちの子のようだ。

積極的でTにプレゼント攻撃で

手作りのものとか、

誕生日に高級店のケーキをホールで渡すなどの

猛アタックをしていたが、ウザがられていた。



アプローチに失敗するとご機嫌斜めになる。

でもめげずにプレゼント攻撃していたドン。



ドンがTのことを好きだなんて

入部したばかりで知らなかった私。



Tや他の男子部員に話しかけられるまま

楽しく会話をしながら練習していた。



1軍で男子との練習は女子にはハードなこともある。

コートの端から走って反対の端へ来たボールを打ち返す練習。

ドンはスタートの端には立つが

走れないので数歩歩いて打たずにスルーする。

私は函館時代も同じような練習をしていたから、ボールを打ち返すことができる。

段々と強いボールで打ち返せるようになっていった。



私はドンにとって目障りな存在になりつつあった。




本日もお付き合いいただき

ありがとうございました😊