的野「ハァハァ…、お待たせ。」
息を切らしながらも、笑顔で戻ってきてくれた美青ちゃん。
的野「行こうか。ほい。」
そう言い、サッと手を差し伸べてくれた。
的野「辛くなったり、痛いとこあればすぐ言ってね。」
石森「ありがとう…。」
小池先生の車まで、2人分の荷物を持ちながらも、私の体調を一番気にしてくれていた。
車の中でも、病院の待合室でもずっと手を握ってくれている。
私の不安を感じとったのか、ときおりギュッと強く握り、必ず優しい声で、大丈夫と言ってくれた。
そのおかげか、私の心もだいぶ落ち着かせることができた。
無事に診察も終わり、脳や内臓に影響はなかった。
的野「よかったぁ…。」
石森「ごめんね。」
的野「いや、璃花は何も悪くないでしょ?悪いのは璃花を傷つけたアイツらと、それに気づけなかった私。」
石森「違う、美青ちゃんは悪くないの。私が言われたこと間に受けて2人と距離置いてて…。」
的野「あぁ、こらこら、泣かないで。私はね、璃花のこと大好きだし、ずっと一緒にいたいと思ってる。」
石森「私も美青ちゃんのこと好きだから…嫌われたくなくて。」
的野「ずっと、いいなと思ってた。璃花の笑顔も、優しいところも全部。守りたいなって。」
石森「えっ…?」
的野「だから今回璃花を酷い目に合わせちゃったのが本当に許せないの。本当にごめん。」
石森「でも美青ちゃんは助けに来てくれたでしょ?すごく嬉しかった。だから自分のことを責めないで。ありがとう。」
的野「…ありがとう。あのさ…」
石森「ん?」
的野「私、璃花のことが好き。だからこれからは一番近くでその笑顔を守りたいの。友達としてじゃなくて。」
石森「わ、私も…美青ちゃんの一番近くにいたい。」
的野「今言うことじゃないかもしれないけど、私と付き合ってもらえませんか。」
石森「もちろんです。」
的野「よかったぁ…。純葉に連絡しないとな。」
小池「お二人さん、幸せな空気になってるとこ申し訳ないけどそろそろ行くで。」
嬉しすぎてここが病院だということを忘れていた。
小池「それと…、おめでとさん。」
小池先生に祝福される私達。
なんか先生に現場を目撃されたのは少し恥ずかしいが、今はそれ以上に幸せな気持ちでいっぱいだった。
美青ちゃんは帰りの車でもずっと手を繋いでくれていた。
小池「ほんまにここでええの?」
的野「はい、大丈夫です!」
小池「わかった。多分今日のことで明日色々聞かれるかもやけど、とりあえず今日はゆっくり休みなよ。あ、それと痛みが出てきたらお薬飲ましたってな。」
的野「任せてください笑」
小池「うん、ほなね〜。」
小池先生が車で走り去って行く。
場所は私の家の前。
隣には美青ちゃんがいる。
的野「本当に来てよかったの?」
お互い一人暮らしの私達。
私を1人にさせるのが心配らしく、だったら私の家においでよということになった。
石森「だって、私のこと守ってくれるんでしょ?」
的野「あったりまえよ!!」
石森「よろしくね、これから。」
的野「おう!」
翌日、私は朝から担任や生徒指導の先生と面談をしていた。
どうやら私をいじめていたのは美青ちゃんのファンクラブの人達だったらしく、主犯の子は退学、取り巻きの子達も2週間の停学処分になった。
向井「おつかれ〜。」
私が解放されたのはお昼休みに入ってからだった。
向井「早くお昼食べよ!」
2人とも私が帰ってくるのを待っててくれたらしい。
石森「待たせてごめんね。」
向井「全然!まだお腹空いてないから大丈夫!」
グゥ〜
向井「アッハッハw」
的野「お腹は正直でした笑」
向井「もぉ〜やだぁ!笑」
誰が何と言おうと、やっぱり私の居場所はここだ。
この明るくて温かい2人がいれば、もう私は何も怖くない。
美青ちゃん、純葉ちゃん、これからもよろしくね。