「オリンピックがあるから、今のうちに英語新聞で英語を勉強しています。」
あちゃちゃのちゃ~。
わたくし「早速止めて下さい」
「え?」
わたくし「そんな事をしても喋れるようになんてなりませんから。」
とりあえず、英語では「The Olympics」か「The Olympic games」と言いましょう。
■英語教育の害悪
日本って英語教育大失敗進行中なんですね。
日本の英語教育は、文章的な教育であり、口語的な教育には全くなっていません。
例えば私自身、中学で習った最初の英語文を思い出してみます。
え~と
I have an apple.
だったかな。
これ。日本の教育はSVOとかSVCとか。あとは 私 持つ 一つの リンゴ
って教えるのですね。
んでも
haveはハヴと発音しても通じない。なんてことは絶対に教えてくれません。
通じるっちゅー方もいるでしょう。
それ、あちらさんが好意的にあなたの拙い英語に歩み寄ってくれているだけです。
もしあなたが
Community centerとか
Traveler's checkとか言ったら、まず最初の一言じゃ通じないでしょう。
ともかく、
haveの正しい発音は
həv
です。
志村けんさんが酔っ払いでオエ~~なんてやっている時の
エ~
でhəvと、発音します。
英語教育の一番大事な初期に、一番大事な発音なんて全く後回しですよね。
文法や単語数を覚えるのが最優先で、結局通じないカタカナ英語を全く強制しない。矯正しない。
そんなんで海外からやってきたお客さんや海外で活躍する国際人を育成する事なんぞ出来ません。
■最初のカミュニケーション
例えば
英語圏から美人の方が日本にいらして、初めて話す機会があって。
英語で
「イランの核兵器所有ひどいですね」
「マイコラスの美人妻(?)とか有名ですね」
「医師団に誤爆してましたね」
なんて話題になりますか?
オリンピックスで日本に訪れて来た方と初めてお話をする場合、新聞の話題を話す事なんてあるんですか?
私自身はアメリカで20か国以上の留学生と交流しましたが、最初にそんな話題になる事は一切ありませんでしたね。トルコでもタジキスタンでもジャーマニーでもチャイナでもサウディアラビアでもクウェイトでもデンマークでもタイワンでもメヒコでもジョージアでもモンゴリアでもねざーらんどでも、
最初に話す事は
国籍
(大学だったので)専攻
どこに住んでいるのか
何故アメリカに来たのか
何をするのが好きなのか
そして、相手の国籍が分かったら
あなたが相手の国ついて知っている事を話します。
だからといって、新聞に書いてあるような事は全く話題に出ないですよ。核が爆撃がドル高が出生率が原油安がとか。
話す事は大抵
チャーハンがうまいとか、Sony製品はやっぱりすごいとか。レアルマドリードが好きとか。やっぱり風車がたくさんあるの?とか。ロシア語使うの?とか。ちょっとあまり良くわからないのだけど独立したんだっけ?とか。輸入のクッキー良く食べてたよとか。
相手と自分の日常の中から、関連性のある物をマッチングさせて仲良く意思を疎通させていくものなんです。最初の会話と言う物は。
■英字新聞の代わりになるもの。
英字新聞の教材としての存在全てを否定するものではありません。
文化欄とか芸能スポーツの英語は交流には役に立ちますから。
でも
文章が堅すぎる。
もしあなたの元に外国人がやってきて、その彼彼女は日本語を勉強していたのですが、日本語新聞で勉強をしていたらしくて、新聞日本語をたどたどしく話し始めたらどう思いますか?
「明朝 私は 朝7時台に 起床 しまして 朝食を 摂取 したいと 存じますが 」
会話がギクシャクします。
会話を目指している方が、堅い文章を学んではいけません。
学ばなければいけないのは、映画、音楽のフレーズ、動画。
目で見て耳で聞けるものが一番効果があります。見ながら聞くというのが非常に大事です。同時が非常に大事です。特に駆け出しの時は。
そして、何が正しいか、何が間違っているのかを教えてくれる指導役も非常に重要です。
最初の話題に戻りますが、 I have an apple. を、
あいはぶあんあっぷる
これを間違った発音では無いと思いこんでしまう事が、その後の英語教育を受ける上での超ド級遠回りになってしまうんです。
また、自分自身でも、今までの発音は間違っていると認識する事も重要であり、正しい発音を探求する事も大事です。
ま~、殆どの方がそれを認識できていないから、英会話が上達しないんですよね。残念な話です。