先日、とあるサッカー選手の引退の報を知りました。
サンフレッチェ広島やジュビロ磐田、そして日本代表でも活躍した駒野友一選手です。引退時は元日本代表監督の岡田氏がGMを務めるFC今治に在籍されていたようです。
駒野選手のお人柄は以前より耳にしていました。中学生の頃お父様を亡くされ、女手一つで子供たちを必死に育てたお母様とご家族を支えようと、早くから「プロ志向」が強かった選手だったようです。弟さんの大学の学費を駒野選手が全額負担していたという話も聞きました。派手な風貌や生活の様子が「当たり前」であるプロサッカー選手の中において、少しでも家族への「仕送り」を増やそうと、若い頃から質素倹約を旨としていた、その「プロ」としての取り組み方は、文字通り「誠実」という言葉を体現された方だったのでしょう。
そんな彼が2010年南アフリカワールドカップの決勝トーナメントにおいて、たった一度の「ミス」のために日本中から「戦犯扱い」されてしまったことは、とても心が痛む出来事でした。神様はなぜこんな「いい人」に耐え難い試練を与えるのかと、サッカーに全く縁のない私としてもやり切れない気分になったことを今も思い出します。
そんな駒野選手も「プロスポーツ選手の宿命」に抗う術はなく、いよいよ引退の日を迎えることになりました。その際のご子息のスピーチが大変素晴らしいものでした。ぜひご覧頂ければと思います。
「お父さんのようなサッカー選手になるのが目標だった。」
「でも、お父さんがいない日々は寂しかった。」
「これからは旅行したり、一緒に自転車に乗りたい。」
「今治の皆さん、日本の皆さん、駒野友一を忘れないでください。」
子を持つ親であれば、このスピーチを見て涙を禁じ得ない方も多いのではないでしょうか?素晴らしい「親」であり、「家族」であり、「息子」であると改めて感じます。
駒野選手の「生き様」を見るにつけ、プロスポーツ選手のひとつの「あり方」を再認識させられたような気がしています。決して派手な選手ではなかったけれど、日本代表にとって、チームにとって、そしてご家族にとって「かけがえのない存在」であったことには疑いの余地がないのです。「プロ」とは、かくも厳しく、またかくも素晴らしい「仕事」だということなのでしょう。駒野選手の「第二の人生」にも大いに期待したいと思います。
それにしても、いい息子さんだ、素晴らしい!
頑張りましょう!



