話は2017年1月まで遡りますが、2013年に初期胃がんになり、それからはフォロー診を受けながら年に1度、大体正月明けに胃カメラをやっていたのですが、その時の胃カメラの時はあまり鎮静剤が効いておらず、意識が所々である感じで受けていたのですが、その時に、検査をしていた先生が自分が起きていたことを知ってか「十二指腸が腫れていますので、生検しますからね」と一言あったのですが、それからは「まさか、胃がんの十二指腸転移か?」みたいな感じで思っていましたので、外来でその時の消化器外科の担当医から話を聞くまで少し不安な気持ちでいました。

 

しかしながら、その時はまだ生検の結果は出ておらず、担当医からもポリープとか良性の腫瘍かもしれないですし、もし何かあれば連絡しますからということでしたし、2018年の時の胃カメラ時は少し大きくなった感がありながらも、前回の生検で異常なものは見つからなかったけど、再度、一応また組織を取って調べてますから、もしまた何かあれば連絡しますと、いつもながらの感じで診察を終えていたのを覚えています。

 

2019年の1月の胃カメラでは大きくなりながら腫瘍の真ん中が陥凹になっていまして、それでも異常な細胞が表面から出て来なかったらしく担当医も今、色々と調べていますからといつもながらの反応でしたが、4月の連休前ぐらいに病院から電話が来まして「電話が来るということは、やっぱり、がんとかそいうことだったのかなと」少し覚悟しながら病院へ行きますと、担当医からは意外にも「一度、消化器内科で詳しい検査を受けてみてください」っていう話でした。

 

いつも消化器内科の先生の胃カメラを受けているのにどうしてそんな話になるのか?と少し納得がいかなかったのですが、再度、胃カメラを担当します消化器内科の先生は胃がんの時にもお世話になり、そして、内視鏡の上手い先生なので検査自体を安心してお任せできたのですが、検査終了後にその先生からは「これはカルチノイドと呼ばれるもので、場所的には十二指腸の乳頭部付近にあり、組織型がNET G1という悪性度のものですね」ということでした。

 

この時はまだカルチノイド(「がんもどき」という意味ですが、現在は、転移をすることがある悪性腫瘍と認知されるようになりましたので、誤解が無いように神経内分泌腫瘍と修正されています)とか、あと、乳がんなどにもありますが、ki-67指数と言われます悪性度(腫瘍細胞の増殖能力)によって変わりますグレード(NET G1(0~2%)  NET G2(2~20%)  NET G3(20%以上)までが高分化型 そして NEC(神経内分泌癌(低分化型 ki-67指数が20%以上))というものがあります)というものを全然知りませんでしたし、後にこれがNEN(神経内分泌新生物)とか、NET(神経内分泌腫瘍)と呼ばれます希少がん(発症人数が10万に6人未満というのが、希少がんの定義だそうです)の神経内分泌腫瘍ということ知るわけですが、とりあえず、この翌週にEUS(超音波内視鏡)をやって詳しい腫瘍の浸潤度調べたりするという話でしたが、もし取った方が良くて、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)やEMR(内視鏡的粘膜切除術)の適応でしたらやってほしいと希望だけ告げてこの日は病院を後にしました。

 

帰宅しました後に色々と調べてみますと、まず、カルチノイド(胸腺や肺、腸や胃などの部位や、機能性症状のカルチノイド症候群、カルチノイドクリーゼに関しては、現在もカルチノイドの名称が使われています)の意味を知りますと共に、神経内分泌腫瘍には非機能性や、インスリノーマやガストリノーマなどの機能性のものがあったり、そして何より、基本的には悪性腫瘍で転移をするということで、膵臓や十二指腸などの肝胆膵領域のNETに関しましては、場合によっては膵頭十二指腸切除術(胆嚢&十二指腸の全摘(胃の幽門部を含む)膵頭部の切除、消化管の再建、リンパ節の郭清などを含む手術)など大きな手術も必要になるということに驚きました。