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原は京都駅近くの喫茶店で講義の合間を利用してバイトをしている。ある日、バイトの仕事中、変な男性客が来た。カウンターに座って調理手伝いをしている原をじっと見ている。何回見てもあんまりにじっと見続けているそのお客は、まるで証明写真のように表情一つ変えず見つめ続けているので原は不愉快となり奥にいる店長に事情を話した。
「気持ち悪いし、だんだん腹が立ってきました。ホモかもしれないしワザと落とし入れようとしているような気がします」すると店長は、
「どのお客さんだ?」
奥から店長とそっと見てみると、よく見るとどこかで見た覚えのある顔。名前は覚えていないが、時々テレビコマーシャルで見た事がある俳優だ。
「ひょっとして…よく見ると、見たことがある顔ですね店長。あまり有名じゃないですがテレビCMで見た事のある顔です」
原が言うと、やがてその冴えない俳優は、注文したコーヒーも飲まず席を立ってレジでお金を払って出て行った。パッとしない俳優とはこんな事しかしなくなるのかと迷惑がっていたが、原はアルバイトと言う理由で、注意されなかったが他の社員は、「ここはお客様にのんびりお茶を飲んで頂く処だ。どんなお客様に対しても当店自慢のコーヒーをゆっくり飲んでもらえないといけないではないか。」と女性社員を含めてかなり絞られた。