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夕方頃になり再びその家から再度見てほしいとの連絡が入り、建設現場からその家に自動車で行ってみると、相変わらず奥からお経を唱える声が聞こえる。まさか、朝からずっとお経を唱えているのだろうか?とすぐさま疑問を持った。信心深いのではなくそうせねばならないような出来事がこの辺りにはあるのだろうかと異様なムードを感じる。
今度はガスコンロの燃焼口が詰まっていて炎が出なくなっている。金属ブラシで掃除をするのを里村が森の指示で行い、それが終わるとウエスで拭く、従業員の森はその家主の夫人と喋っている。
自動車で移動している間も従業員の森は里村相手に主婦のようにずっとしゃべっている。「さっきの家の人ずっとお経唱えてるのだろうか?朝来た時もそうだったし今来た時もお経を唱えていた。」里村が言うと、「お経が好きやけん、そうしよるんよ、たぶん」と答える森について、この時まだ田舎の話好きの男と言う印象だった。